ニュース 2018.07.07. 12:40

待たれる実績ある救援陣の復調

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9回、サヨナラ負けを喫し、ベンチに引き揚げる西武・増田(14)=東京ドーム(C)KYODO NEWS IMAGES

増田、武隈の復調が首位キープへ必要不可欠


 7月に入り、全国的な悪天候の影響でプロ野球は中止が相次いでいる。開幕から3カ月以上が経過したこの時期は、選手も疲れが溜まっていることが多く、雨天中止が前向きに捉えられることもなくない。とくにベテラン選手や中継ぎ投手陣たちにとっては、まさに「恵みの雨」だろう。

 さて、来週に迫ったオールスターゲームが明けると夏場は6連戦が続き、各チームともに中継ぎ投手陣のやりくりがいま以上に大変になってくる。各球団の投手コーチ、監督はひとりでも多く一軍で投げられる選手が欲しいところ。

 新戦力の補強や若手の台頭に期待したいところではあるが、それ以上の補強となりそうな選手もチーム内には存在する。昨シーズンまで十分な実績を残しながら、今シーズンは戦力となれていない選手たちだ。

 パ・リーグ首位を走っているものの、中継ぎ陣の崩壊が目立つ西武にもそういった選手はいる。抑えを務めていた増田達至が不振で7月5日に抹消され、3年連続50試合以上に登板してきた左腕の武隈祥太も6月上旬から二軍で調整中となっている。昨シーズンまで中継ぎ陣の中心として西武ブルペンを支えてきた2人の離脱はやはり大きい。

 西武はここまで、打線の力によって勝ち進んできた部分が大きい。しかし、夏場以降には中継ぎ陣の踏ん張りがいま以上に大事になってくる。増田、武隈といった実績ある中継ぎ陣の復調が、後半戦の鍵となるだろう。

▼ 増田達至(西武)
18年:27試合 0勝4敗11S2H 防御率5.61
--過去3シーズン--
17年:57試合 1勝5敗28S4H 防御率2.40
16年:53試合 3勝5敗28S5H 防御率1.66
15年:72試合 2勝4敗3S40H 防御率3.04

▼ 武隈祥太(西武)
18年:25試合 1勝1敗0S8H 防御率5.85
--過去3シーズン--
17年:58試合 5勝2敗0S13H 防御率3.14
16年:64試合 5勝3敗0S14H 防御率3.54
15年:67試合 6勝1敗1S11H 防御率2.84


秋吉、田島らの復活が上位浮上の鍵に!


 ヤクルトの秋吉亮もそのひとりだろう。昨シーズンの秋吉は開幕前にWBCへと出場した影響もあったのか、故障で戦線離脱してしまい43試合の出場にとどまってしまう。43試合はけっして少なくない登板数だが、入団から3年連続で60試合以上に登板していおり、防御率3.35もキャリアワーストの数字だった。

 復活を賭けた今シーズンの秋吉は、セットアッパーとして開幕を迎えたが、22試合で防御率4.37と結果を残すこととができなかった。そのため、再調整を兼ねて6月上旬から二軍降格となっている。現時点のヤクルトは、石山泰稚、近藤一樹、中尾輝が勝利の方程式を形成していることで、秋吉の離脱が大事に至っていないのが不幸中の幸い。しかし、セ・パ交流戦明けに石山、近藤が打ち込まれるシーンもあるなど、万全ではない。そこに秋吉が戻ってくれば、疲労や相性などを含め、監督の起用の幅も広がるはずだ。

 現在セ・リーグ最下位の中日は、又吉克樹、田島慎二の2人が大不振だ。又吉は4月半ばの時点で防御率12.00と結果を残せず、二軍落ちとなった。調整を経て5月末に一軍へ昇格したものの、6月以降も復調したとは言い切れず現時点の防御率は7.79と苦しい状況が続く。

 クローザーを任されていた田島も深刻だ。6月24日、6月28日と2試合連続で大量失点から抑えに失敗し、中継ぎへと配置転換された。中継ぎ転向後の初戦にまたしても失点し、首脳陣の信頼を回復させることはできていない。両投手とも十分な実績があるだけに、森繁和監督がどのように再生を図るのか注目したい。

▼ 秋吉 亮(ヤクルト)
18年:22試合 1勝2敗0S6H 防御率4.37
--過去3シーズン--
17年:43試合 5勝6敗10S10H 防御率3.35
16年:70試合 3勝4敗19S10H 防御率2.19
15年:74試合 6勝1敗 0S22H 防御率2.36

▼ 田島慎二(中日)
18年:28試合 0勝4敗15S1H 防御率6.00
--過去3シーズン--
17年:63試合 2勝5敗34S 6H 防御率2.87
16年:59試合 3勝4敗17S18H 防御率2.44
15年:64試合 4勝6敗 9S16H 防御率2.28

▼ 又吉克樹(中日)
18年:19試合 2勝2敗0S4H 防御率7.79
--過去3シーズン--
17年:50試合 8勝3敗0S21H 防御率2.13
16年:62試合 6勝6敗0S16H 防御率2.80
15年:63試合 6勝6敗0S30H 防御率2.28

 セ・パ交流戦のヤクルトやを見てもわかるとおり、終盤を任される投手陣たちが安定するとゲーム運びがしやすくなり、勝ち星が増えていくことは言うまでもない。

 ここから勝負所の夏場を迎えるにあたり、各チームどのように中継ぎ陣を整備していくのだろうか。補強期間ギリギリでの新戦力獲得もひとつの手段ではあるが、実績ある投手を復調させることも大きな「補強」となるはず。各チームにおける中継ぎ陣のやり繰りにあらためて目を向けていきたい。

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