ニュース 2018.07.23. 11:30

ジャイアンツ復活のカギは打線にあり【深澤弘のショウアップナイターヒストリー】

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巨人の陽岱鋼(C)KYODO NEWS IMAGES【写真は2018年】

陽岱鋼の穴


 今週はジャイアンツについてお話したいと思います。

 ジャイアンツの攻撃陣に絞ってお話をしていきたいと思いますが、打ったり打たなかったり、あるいは好調だった人が急に不調になったりしています。これが直らない限り、ジャイアンツの安定した攻撃力・チーム力というのは、出てこないと思います。

 今年ジャイアンツは、3・4月を14勝11敗。この辺はまぁまぁ良くて、お!ジャイアンツやるなと思ったんですが、5月は9勝14敗1引き分け、6月は10勝13敗ということで、ここ2カ月は負け越し。4月は6連敗を喫したものの、8連勝があったのでトータル的にはプラス。一方、5月と6月は5連敗が1度ずつあり、これが響きました。これだけ連敗すると、ペナントレースという部分では苦しくなります。

 例えば坂本の6月は、85打数24安打、打率.282、3本塁打ということで、コンスタントに打っているのですが、死球を受けて左手甲を骨折していた陽岱鋼は、4月4日から5月25日まで戦列を離れていました。戻ってきてから6月は90打数23安打、打率.256、3本塁打ということで、本来であれば下位打線を任されるような打者ではなかったんです。

 陽岱鋼を6番7番に置くということは、坂本が1番を打つということ以上に、陽が1番を打てないということが、ジャイアンツの成績に大きな影を落としているんじゃないかと思います。


仁志さんが見たセカンド


 その代わりと言っては何ですが、2番バッターで2年目の吉川尚輝が奮闘。しかし、6月は打撃不振に陥りました。6月は15試合でノーヒット。6月だけを見ると、60打数8安打、打率.133で、疲れを感じさせる成績でした。

 先日、ジャイアンツOBの仁志敏久さんと話していて、セカンドをやっていた仁志さんに、「吉川と最近でている田中俊太、これをチームのために使うとしたら、どういう基準で考えて、どっちが良いんだろうね?」と尋ねたら、こう言っていました。

「打率ではないんです。ホームランの数でもないんです。吉川が攻守合わせて、どのくらいチームに貢献しているか。田中が守備を含めて、打つ・走るだけではなくて、どのくらいチームに貢献しているか。田中が出た場合、吉川が出た場合、チームの雰囲気がどうなるか。そういうことすべてトータルで考えて、新しい二塁手っていうのは作るべきだと思うんです。今は製作中ですから、それはどっちかって言えないけれど、いずれにしても吉川がへばっちゃっているので田中が目立っていまけど、だからと言って田中が良いとは限らない。非常に色々細かい数字を集めて、もう来年のためにやっていると思います」


ゲレーロの不振とマギーの存在感


 それからゲレーロは何しているんですかねぇ。ゲレーロは中日で昨年本塁打王に輝きました。なぜ中日で本塁打王が獲れて、ジャイアンツでまったく駄目だったか。

 中日には土井正博という非常に優れたバッティングコーチがいます。土井正博さんが付きっきりでゲレーロのバッティングを・・・あるんです1ヶ所、ゲレーロの欠陥がある。そこを土井正博さんがずっと見守っていて、ホームラン王を取らせた、という経緯があるんですが、果たして、そういった存在がジャイアンツにいるかどうか。いないからコンスタントに出ることができないのでしょうね。

 マギーも6月1日から6月17日はまったくの不振。あの時のマギーを振り返ると、「あぁこの選手も年だなぁ」と思ったのですが、6月22日からまた頑張り出して、それからの8試合、6月いっぱいは34打数の14安打で、打率.412の2本塁打でした。

 マギーは非常に性格が良くて一生懸命なので、みんなに頼りにされる。プレー面では非常に二塁打が多い。二塁打は、ランナーがいなければ得点圏に行くし、ランナーが1人いれば本塁へ迎え入れることができる。二塁打をたくさん打てるバッターというのは非常に重宝されるので、マギーは今のところ問題ないと思います。


ベテランから新人まで…その他の野手評は!?


 岡本は6月2日から4番を任されています。それまでは87打数23安打で、打率.264、5本塁打でしたが、6月が終わってからノーヒットが続きました。だからといって簡単に外すわけにはいかない。とにかく生まれて初めて巨人の4番に入ったわけです。色々なプレッシャーがあるわけで、これは仕方がないので、監督がどうするかだと思うんです。

 長野は、4月と5月がまったく調子が上がりませんでした。ジャイアンツのスタートダッシュがうまく決まらなかったのは、長野が不調ということも大きかったと思うのです。6月に入ってから打ち出し、6月の打率が「.293」。7月もホームランを時々打っています。やはり長野は1番を打ったり3番を打ったり、人がいない時は5番に入ったりというバッターで、本来の姿にはまだいっていないと思います。

 小林は春先に打率がトップでしたが、6月は14試合ノーヒットというように、また定位置に落ち着いてしまいました。小林のバッティングというのはそう期待しなくても、今は大城、宇佐見がいますから大丈夫だと思うのですが…。

 問題は阿部ですよね。阿部は確かに成績的にもあまり数字が上がっていないんですが、5月のホームランは2本。その後、交流戦で3本ですか。どうも阿部が、まだ一面の見出しになるような活躍をしていない。これは阿部の調子なのか、あるいは高橋監督の起用方法の問題なのか、もうちょっと阿部を使わないことにはジャイアンツの気勢が上がって来ないと思うんです。

 一方、ポジションは違うんですが、田中俊太はよく頑張っている。亀井も非常に頑張っています。6月は75打数19安打で打率.253、ホームラン2本でしたが、実に良いところで打つ。この選手は故障が多くて、大事な時になると故障したり疲れたりして、シーズンを通してスタメンに名前がありませんでしたが、ゲレーロの打撃不振もあり、亀井がベテランらしい仕事をしています。

 とにかく、ジャイアンツがメイクドラマをするとしても、やっぱり投手陣だけでは、投手は少し明かりが見えて参りましたけれど、投手陣だけでは駄目です。とにかく打たなくては駄目です。しかも中軸が打たなくては、ジャイアンツはどうしようもない。

 これをコーチがどう助けるか、高橋監督がどう選手を操っていくか、そういうことを含めてですね、ジャイアンツの打線の復活というのを、本当にジャイアンツファンの皆さんは心から願っているのではないかと思います。


(ニッポン放送ショウアップナイター)

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