100回の節目に史上初の快挙へ…
第100回の記念大会となった今年の夏の甲子園も、大会13日目まで終了。史上最多56チームが参加した戦いも、あっという間に残り8チームまで絞られた。
“史上最強の世代”と大会前から大きな注目を集めていた大阪桐蔭(北大阪)も、魔物に飲み込まれることなく圧巻の強さを披露。春夏連覇に向けて順調に勝ち上がってきた。過去に春夏連覇を達成したチームは7チームあるが、大阪桐蔭は2012年に1度達成済み。今年もこのまま勝ち上がって“2度目の春夏連覇”となれば、史上初の快挙になる。
実は昨年も“2度目の春夏連覇”に挑んだ大阪桐蔭。しかし、3回戦の仙台育英戦で9回表を終わって1-0とリードも、9回裏二死から2点を奪われてまさかの逆転サヨナラ負け。内野ゴロで試合終了かと思いきや一塁手がベースを踏みそこねてアウトを逃すというシーンもあり、「甲子園には魔物が潜む」という言葉通りの衝撃的な結末に涙を飲んだ。
しかし、そんな経験も糧に新チームへと移行した新生・大阪桐蔭は、“史上最強”の呼び声に恥じぬ強さで今年の春のセンバツを制覇。2年連続で“2度目の春夏連覇”への挑戦権を獲得する。
迎えた夏の3回戦は、奇しくも1年前と同じ第4試合の一塁側ベンチ。西谷浩一監督も「野球の神様に試されているのかな」と思わず口にしてしまうような偶然が重なるも、1年前に一塁ベースを踏みそこねるミスを犯した中川卓也が起死回生の逆転打を放てば、サヨナラ打を浴びた柿木蓮はリリーフとして4回無失点の好投。9回にはピンチを招きながらも、自分たちで間を取って窮地を乗り切り、悪夢を振り払う強さを見せつけた。
打倒・大阪桐蔭で立ち向かってくる相手を跳ね返し続け、頂点まではあと3つ…。春は90回目、夏は100回目という高校野球節目の年に史上初の快挙達成へ、大阪桐蔭“最強世代”の挑戦は続く。
【甲子園・春夏連覇】
1962年 作新学院(栃木)
1966年 中京商(愛知)
1979年 箕島(和歌山)
1987年 PL学園(大阪)
1998年 横浜(神奈川)
2010年 興南(沖縄)
2012年 大阪桐蔭(大阪)
ベスト8の組み合わせ決定!
▼ 8月18日(土)
大阪桐蔭(北大阪)- 浦和学院(南埼玉)
報徳学園(東兵庫)- 済美(愛媛)
日大三(西東京)- 下関国際(山口)
金足農(秋田)- 近江(滋賀)