◆ “2年目のジンクス”関係なし!
開幕からパ・リーグの首位をひた走る西武。強力打線のつなぎ役として今年も欠かせない存在感を放っているのが、プロ2年目の源田壮亮だ。
昨季は新人ながら全143試合にフルイニング出場を果たし、新人王のタイトルを獲得。ながらくチームの弱点だったショートの穴を見事に埋め、リーグ2位の37盗塁をマークするなどの大活躍を見せた。
プロ2年目の今季も「2番・遊撃」を不動のものとしており、“2年目のジンクス”という言葉もまるで感じさせない働き。7月にはあの長嶋茂雄氏を超えるデビューから221試合連続フルイニング出場のプロ野球新記録も打ち立てている。
そんな源田が今月、また新たな金字塔を打ち立てた。18日の日本ハム戦(メットライフ)で今季30個目の盗塁に成功。ルーキーイヤーから2年連続での30盗塁以上は、源田もかねてから“目標”と口にしていた名手・小坂誠氏以来の快挙だった。
【プロ入りから2年連続の30盗塁】
▼ 河西俊雄(グレートリング、南海)
1946年:39盗塁
1947年:53盗塁
1948年:66盗塁
☆3年連続
▼ 木塚忠助(南海)
1948年:34盗塁
1949年:59盗塁
1950年:78盗塁
1951年:55盗塁
1952年:55盗塁
1953年:44盗塁
1954年:37盗塁
1955年:38盗塁
1956年:34盗塁
1957年:30盗塁
☆10年連続
▼ 佐藤孝夫(国鉄)
1952年:45盗塁
1953年:42盗塁
▼ 鈴木 武(近鉄)
1953年:40盗塁
1954年:71盗塁
▼ 渡辺 清(阪急)
1955年:33盗塁
1956年:34盗塁
1957年:42盗塁
☆3年連続
▼ 小坂 誠(ロッテ)
1997年:56盗塁
1998年:43盗塁
1999年:31盗塁
2000年:33盗塁
2001年:32盗塁
☆5年連続
▼ 源田壮亮(西武)
2017年:37盗塁
2018年:30盗塁
※8月27日現在
◆ 世界の盗塁王やレッドスターも…
プロ1年目からレギュラーとして活躍していなければ達成できないこの記録。こうした「盗塁」の記録でいうと、あの“世界の盗塁王”こと福本豊氏の名前がないことが気になる方もいるかもしれない。
▼ 福本豊・プロ3年目までの盗塁数
1969年:4盗塁
1970年:75盗塁
1971年:67盗塁
あの福本氏でも1年目は38試合の出場に留まり、盗塁数は4つだけ。2年目から爆発的に盗塁数を増やし、プロ4年目の1972年には不滅の日本記録・シーズン106盗塁を記録している。
また、近年のスピードスターといえば、赤星憲広氏の名前がパッと思い浮かぶ。
▼ 赤星憲広・プロ3年目までの盗塁数
2001年:39盗塁
2002年:26盗塁
2003年:61盗塁
その赤星氏も、プロ2年目は骨折での離脱もあって出場数は78まで減少。その中で26個の盗塁を決めて盗塁王のタイトルを獲得しているというのは流石の一言だが、30盗塁には届かなかった。
史上7人目の快挙を成し遂げた源田は、この記録をどこまで伸ばすことができるのか。連続フルイニング出場とあわせて、注目が集まる。