ドラフト1位は大活躍
今年も頼もしいルーキーがチームを支えている。
DeNAのドラフト1位左腕・東克樹は30日、本拠地で行われた中日戦に先発登板。7回を投げて無四球の4安打、7奪三振で無失点という好投で9勝目を挙げた。
ここに来て5位と最下位を行き来する苦しいチーム状況のなか、チームトップの9勝を挙げている22歳。即戦力の名に恥じぬ活躍で1年目での2ケタ・10勝に王手をかけた。
近年のDeNAといえば「ドラフト1位投手」の活躍がめざましく、昨年はドラフト1位で入団した浜口遥大が1年目から10勝(6敗)をマーク。2015年のドラフト1位左腕・今永昇太も1年目からローテーションの一角として8勝を挙げ、昨季はチームトップの11勝を記録している。
さらに、2014年のドラフト1位入団・山崎康晃はプロ1年目からストッパーに定着。今季もここまで28セーブを挙げており、プロ4年目にして3度目のシーズン30セーブ越えも目前だ。
即戦力として期待も…
このようにドラフト1位で毎年“当たり”を引いている一方、実は2位指名の選手たちが苦しい戦いを強いられている。
近年は特に上位で即戦力を指名するケースが目立っていたDeNA。ここ5年間を見ても高卒の指名はなく、大卒が3人に社会人出身が2人という内訳になっているものの、なかなか一軍の戦力として定着することができていないのだ。
【DeNA・近年のドラフト2位入団選手】
▼ 2017年
2位 神里和毅(外野手/日本生命)
[今季成績] 率.251 本5 点21
▼ 2016年
2位 水野滉也(投手/東海大北海道キャンパス)
[今季成績] 一軍登板なし
▼ 2015年
2位 熊原健人(投手/仙台大)
[今季成績] 一軍登板なし
▼ 2014年
2位 石田健大(投手/法政大)
[今季成績] 16試 3勝7敗 防5.47
▼ 2013年
2位 平田真吾(投手/ホンダ熊本)
[今季成績] 17試 0勝0敗 防6.66
2014年のドラフト2位・石田健大は2年目の2016年に9勝をマーク。昨季は開幕投手を任されるなど大きな期待を受けたが、故障もあって6勝止まり。今季もここまで3勝しか挙げられておらず、中継ぎでの起用もみられるようになった。
今年のドラフト2位ルーキー・神里和毅も開幕スタメンを勝ち取るなど大きな期待を受けるも、スタメン定着には至らず。加えて8月12日の阪神戦で受けた死球が原因で右足を骨折。戦線離脱を強いられ、今年も嫌な流れを断ち切ることができなかった。
ドラフト1位のみならず、下位指名からの抜擢・奮闘も見られるチームの中にあって、どういうわけか苦しむ傾向が続いてしまっている「DeNAのドラフト2位」。ジンクスとして定着してしまう前に、この嫌な流れを止める選手は現れるのか。新たな力の台頭に期待したい。