前人未到の大記録
いよいよ佳境を迎えた2018年のプロ野球。残り1カ月とちょっと、試合にして20試合前後になるが、まだまだ注目の記録がある。そのひとつが、中日・岩瀬仁紀の「1000試合登板」だ。
プロ20年目の大ベテランに迫る前人未到の大記録。毎年50試合に登板しても20年かかる数字であり、プロ入りから常に第一線で活躍し続けなければ届かない大偉業である。
【歴代・登板数ランキング】
2位 949試合 米田哲也(1956~1977)
3位 944試合 金田正一(1950~1969)
4位 867試合 梶本隆夫(1954~1973)
5位 856試合 小山正明(1953~1973)
6位 829試合 江夏 豊(1967~1984)
7位 773試合 五十嵐亮太(1999~)
8位 759試合 皆川睦雄(1954-1971)
9位 756試合 稲尾和久(1956-1969)
10位 755試合 鹿取義隆(1979-1997)
登板数の歴代最多記録は昨シーズン中に更新。あとはこの数をどこまで積み重ねられるか、というところに注目が集まる。
プロ5年目までは主に中継ぎ。2004年にストッパーに転向すると、2005年から2013年までの9年連続で30セーブ以上をマーク。そのうち5シーズンで40セーブ以上を記録した。
プロ入りから2013年までは15年連続で50試合以上に登板。そのうち5シーズンは60試合以上に登板と、“鉄腕”の名を欲しいままにする大車輪の活躍を見せる。
しかし、2014年に左肘の故障で34試合の登板に留まり、50試合超えの連続記録が途切れると、翌2015年は初めて一軍登板なしでシーズン終了。2016年に復帰を果たすも15試合の登板で防御率6.10とらしくない姿を見せ、限界説も囁かれた。
それでも、昨季は3年ぶりの開幕一軍入りを果たすとセットアッパーとして復活。12年ぶりの月間MVPに輝くなどの活躍を見せ、4年ぶりとなる50試合登板も達成。文句なしでカムバック賞を受賞した。
迎えた今季もここまで41試合に登板し、通算の登板数は995試合まで伸びた。いよいよ前人未到の大偉業に向けて秒読み段階。その瞬間はいつ訪れるのか。9月の大きな注目ポイントになる。