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中日・与田監督 引退時に星野監督から言われた忘れられない一言

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中日の監督に就任し、記者会見で矢野博也球団社長(右)と握手する与田剛氏=2018年10月15日、名古屋市 写真提供:共同通信社
話題のアスリートの隠された物語を探る「スポーツアナザーストーリー」。本日は15日に就任会見を行った、中日ドラゴンズ・与田剛新監督にまつわるエピソードを取り上げる。

昨日15日に、名古屋市内で就任会見を行った、中日・与田新監督。89年、NTT東京からドラフト1位でドラゴンズへ入団。1年目からクローザーの大役を任され、50試合に登板。31セーブを挙げ最優秀救援投手と新人王に輝きました。

しかし、2年目以降はケガに苦しみ、ルーキーイヤーのような輝きは戻らず、96年にトレードでロッテへ移籍。それ以来、23年ぶりの古巣復帰になります。

「ドラゴンズに、名古屋に帰って来たい気持ちが長年あった。感謝の気持ちと不安もあるが、自分の力をすべて出し尽くしたい」
「勝つことが間違いなく必要。個人の能力を高め、それを組織として戦って行けるチームにしたい」


と抱負を語り、

「優勝。それだけを目指して戦って行く」

と明言しました。

6年連続Bクラスに低迷中のチームを立て直すには、有望な新戦力の獲得も必須ですが、与田新監督の最初の大仕事は、25日のドラフト会議になりそうです。中日は先日のスカウト会議で、大阪桐蔭・根尾昂内野手を1位指名すると再確認しました。

甲子園では投打で活躍し、大阪桐蔭高を史上初の2度目の春夏連覇へ導いたスター選手。しかも、地元・岐阜出身で、投手・内野・外野をこなせる「三刀流」ですが、他球団も1位指名にリストアップしており、抽選となるのは必至の状況です。

西山球団代表は、

「クジは新監督に引いてもらいます」

と明言。現役時代の剛腕で、交渉権獲得を目指しますが、ドラフトといえば思い出すのは、いまから29年前、与田新監督が中日に1位指名された89年のドラフトです。

このときは、8球団が新日鐵堺の野茂英雄投手を1位指名。中日も野茂を指名すると見られていましたが、なんと与田を単独指名したのです。

「良くてハズレ1位だと思っていたので、まったく予想していなかった。野茂の凄さはアマチュア時代からよくわかっていたので、それでも僕を指名してくれたことにものすごく感激しましたね」

と言う与田新監督。

「星野さんに酷使されたとか、潰されたとか言われますが、誰もが1軍の舞台で1球でも多く投げたくてプロに入ってくるなかで、大役を任されたのはつくづく幸せなことでした。僕にとっては恩人であり、大好きな人でした」。

阪神在籍時の2000年に引退を決意した際、当時中日監督だった星野氏のもとに、あいさつに訪れた与田新監督。その際、89年のドラフトについて、

「何で野茂でなく、僕だったんですか?」

と聞いたそうです。

星野氏はじっと顔を見つめ、真顔で

「やっぱり(本当の指名予定は)野茂やった」

……しかし直後に、こう一言、

「剛、俺はお前みたいなやつと野球がやれてよかった」。

その答えを聞いた瞬間、「自分も、この人と野球がやれてよかった」と思った与田新監督。就任会見では、星野氏の「闘将イズム」を継承すると語りました。

「星野監督は常々、選手が最優先、とにかくじっくり見ろとおっしゃっていた。選手の満足度を、自分の満足度に変えられるようにして行きたい」。

明日17日から名古屋市内で始まる秋季練習も、時間が許す限り視察する意向ですが、恩師の教えを胸に、新指揮官がどうチームを再建してくれるのか、注目です。
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