実は初対決の“鯉鷹決戦”
秋の一大イベント・ドラフト会議も終わり、いよいよ土曜日に開幕する日本シリーズ。今年はセ・リーグ3連覇を果たした広島と、2位からクライマックスシリーズを勝ち上がって2年連続の日本一を目指すソフトバンクという対戦になった。
1950年に始まった日本シリーズの歴史のなかで、この「広島-ソフトバンク」という組み合わせは意外にも初顔合わせ。“山陽新幹線シリーズ”とネットでも話題になった、比較的近い距離で争われる頂上決戦となる。
最も多い組み合わせは…
▼ 10回:巨人 - ソフトバンク(南海、ダイエー)
1951年・1952年・1953年・1955年・1959年
1961年・1965年・1966年
1973年
2000年
※1973年までは南海、2000年はダイエー
▼ 10回:巨人 - 西武(西鉄)
1956年・1957年・1958年
1963年
1983年・1987年
1990年・1994年
2002年・2008年
※1963年の日本シリーズまでは西鉄
▼ 8回:巨人 - オリックス(阪急)
1967年・1968年・1969年
1971年・1972年・1976年・1977年
1996年
※1977年の日本シリーズまでは阪急
さすがに36度のリーグ優勝、22度の日本一を誇る巨人絡みがトップ3を独占。過去68回で最も対戦が多かったのは「巨人-ソフトバンク」と「巨人-西武」の組み合わせだった。
しかし、この2つの組み合わせも2000年以降では3回に留まり、実は表記上「巨人-ソフトバンク」と書いているものの、ホークスがソフトバンクになって以降の両者の対戦は1度も実現していない。「巨人-オリックス」も8回のうち7回は阪急時代のもので、オリックスとしての対戦は1996年だけだった。
まだ対戦が実現していない組み合わせも…
続いて、今回は「広島-ソフトバンク」という初の組み合わせが実現したが、この他にも実現していない組み合わせはあるのか。今回は球団ごとに未対戦のチームを挙げてみた。
【セ・リーグ】
▼ 広島
ロッテ
楽天
▼ ヤクルト
日本ハム
ロッテ
楽天
▼ 巨人
なし
▼ DeNA
日本ハム
オリックス
楽天
▼ 中日
オリックス
楽天
▼ 阪神
オリックス
楽天
“多い組み合わせ”でトップ3すべてに絡んだ巨人が唯一のコンプリート。歴史の浅い楽天や、近鉄とも日本シリーズを戦っていて隙がない。つづいてパ・リーグ。
【パ・リーグ】
▼ 西武
なし
▼ ソフトバンク
なし
▼ 日本ハム
ヤクルト
DeNA
▼ オリックス
DeNA
中日
阪神
▼ ロッテ
広島
ヤクルト
▼ 楽天
広島
ヤクルト
DeNA
中日
阪神
パ・リーグでは、リーグ最多21回の優勝を誇る西武が未対戦チームなし。そして、今年その西武を破って日本シリーズ出場を果たしたソフトバンクが日本シリーズの対戦コンプリートを果たした。
69回目にして初めての顔合わせとなった2018年の日本シリーズ。広島が1984年以来となる日本一に輝くのか、はたまたソフトバンクが日本一連覇を果たすのか…。見逃せない戦いは土曜日に広島で幕を開ける。
文=中田ボンベ(dcp)