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プロの荒波にもまれた清宮幸太郎の1年目【深澤弘のショウアップナイターヒストリー】

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日本ハムの清宮幸太郎

上々の一軍デビュー


 今週は1年目の清宮幸太郎くんが一体どんなシーズンを送ったのか、ちょっと振り返ってみたいと思います。

 清宮幸太郎くんの今シーズンどんなかなぁと思って4月からメモをつけていたんですが、ちょっと大雑把なメモなんで、全部みなさんにお伝えできるかどうか分からないんですけれど、ちょっと見てみたいと思います。

 キャンプは非常に順調でした。名護のキャンプへ行ってもボールがバンバン飛んでいましたが、開幕頃から彼のお腹の調子が悪くなり、限局性腹膜炎ということで、何日間か練習を休みました。

 そして4月14日にイースタン・リーグのゲームに初出場。その時にフル出場しまして、何となく皆が大丈夫だなぁと思ったんですね。何試合かイースタンリーグを経験した後、5月2日に一軍に上がりまして、その5月2日のゲームというのは楽天戦で、3打数1安打。その1安打というのは2塁打、そのかわり三振が2つ。まずまずかなという感じで、皆が彼のデビューを見守りました。

 一軍に上がってからの7試合というのは、何となく1本ずつヒットが続いて、「さすが清宮!」という声も上がってきましたが、その裏では三振も10個して、その辺も「さすが清宮!」という非常に面白いバッターでした。

 5月9日のオリックス戦で、ディクソンからプロ入り初ホームランを打ちます。ディクソンは、ナックルカーブという変わったカーブを持っている打ちにくいピッチャーで、このディクソンからプロ入り初ホームランを放つなど、この辺までは上々の滑り出しでした。


好不調の波


 しかし、次の日から19打席ノーヒットというスランプに陥り、その後も5月15日からの10試合でわずかに5安打だけ。ということで、やはりホームラン打つとマークされるなぁという声が上がっていたんですが、5月25日、彼の誕生日。ホームランは出なかったんですが、4打数2安打1打点、タイムリーヒットを打って、やっぱりこの辺になると、また「さすが清宮だ!」という声が出てきます。

 しかし栗山監督は、5月2日に一軍に上がって打てたり打てなかったりを繰り返していたので、ちょっと落ち着いて練習をしてこいということで5月27日、誕生日の翌々日からファーム行きを命じられ、鎌ヶ谷に戻って参りました。

 イースタン・リーグでは、西武の今井、福倉、高橋光成。それからジャイアンツのヤングマン、メルセデス、吉川光夫、DeNAの熊原、ロッテの西野といったところからホームランを打ちまして、長打力というのが再び見直されるなど、周囲は称賛と落胆を繰り返します。清宮くんも頑張り、フレッシュオールスターで中日の藤嶋からホームランを打って、素晴らしい素質であることを証明しました。

 ところが7月に入って右肘痛を発症し、7月17日からプレーすることが出来なくなる。ようやく10日間経った7月26日に練習を開始し、8月2日にスローイングを再開。これまでずっと右肘に不安があったんです。

 そして8月4日、3週間ぶりにフリーバッティングをやって、8月11日のイースタン・リーグで復帰します。楽天戦で、2打数1安打(2塁打)。8月12日の楽天戦は、2打数ノーヒット。14日のロッテ戦で3打数2安打、同じくロッテ戦で2打数2安打。東條というピッチャーから久々にホームランを放ちます。

 8月19日のソフトバンク戦で島袋からホームランを放つと、8月21日から晴れて一軍に復帰。それからずっと一軍にいたわけですが、8月21日の昇格したその日にソフトバンクの中田からホームランを打ちます。

 すると8月22日にもバンデンハークからまたまたホームランを打って、やっぱりファームで鍛えてきただけあるなと。25日は楽天のソン・チャーホウ(宋家豪)からホームランを打ち、そして26日の楽天戦では、4打数2安打二塁打2本と、この辺で一気に乗って、やっぱり栗山監督の判断、二軍での練習、これが功を奏したのかなと思いました。


王貞治に並ぶ


 しかし話はそんな簡単なものではなく、オリックス戦は4打数ノーヒット。北海道での大きな地震がありましたが、あそこまで14打数ノーヒットと、全然ヒットを打てなかったんです。

 その後、9月20日にソフトバンクの武田、それから楽天の森雄大、この2人からホームランを放つなど、何となく1年を通して話題を提供しつつ生き延びてきたなという感じです。

 そして遂に、9月28日楽天戦で菊池から第7号のホームランを放ち、王さんが1年目に放ったホームランの数、7本に並びました。その辺りから、王に並ぶという活字が出たんですが、王さんに並ぶと言っても、1年目のホームラン数(7本)が並んだだけ。これからどう並んでいくかということの方が大きな関心事だと思います。

 ただ、7本の本塁打を打ったということは、東映時代からずっと見てですね、日本ハムの1年目に7本打った新人というのはいないんです。あの張本さんでも、1年目の時は5本しかホームランを打っていない。

 ですから色々あったけれど、アップダウンがあって波風もあったけれど、清宮が1年間頑張り通して、一軍と二軍を行き来し、故障などもありながら、ホームランを一軍のゲームで7本も打ったということは、彼のキャリアに大きく残ると思います。


怪物の片鱗


 8月21日に一軍に戻ってからだけでも、他のチームは優勝決定時の数字ですけれど、ホームランを6本打っています。先程申し上げましたように、武田、それから森、という一流のピッチャーからホームランを打っており、やはり素質の片鱗というものが見えました。

 高校新人の第5号は、2014年に西武の森友哉が記録して以来。それから日本ハムではさっき申し上げた張本さん以来ということ。終わってみれば打率は2割そこそこあるかないかくらいで、寂しい数字ではあるんですが、彼は色んなことに気を遣いながら、色んなことに悩みながら、時々喜んだりして、1年夢中で過ごしたのではないかと思います。

 来年の清宮くんに是非期待したいと思います。


(ニッポン放送ショウアップナイター)

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