話題のアスリートの隠された物語を探る「スポーツアナザーストーリー」。本日は、8日に行われる「巨人vs MLBオールスター」の先発に抜擢されることが決まった、ジャイアンツ期待の若手・高田萌生(ほうせい)投手にまつわるエピソードを取り上げる。
9日から開幕する日米野球。開催は4年ぶりで、稲葉篤紀監督率いる日本代表・侍ジャパンが、メジャーの精鋭を集めたMLBオールスターズと6試合戦います。
開幕に先立って、8日にエキシビションゲームとして、原辰徳新監督率いる巨人が、メジャー軍団と戦います。原監督にとっては、これが復帰後初采配ということで、初陣を飾れるか注目されていますが、
「投手コーチ、俺の希望を聞いてくれ!」
と言う原監督のツルのひと声で先発投手に指名されたのが、高卒2年目の高田萌生でした。
高田は今シーズン、2軍のイースタン・リーグで最多勝・防御率1位・勝率の3冠に輝き、将来のエース候補と言われている右腕です。今年引退した杉内が、ファームで調整中のときに高田のピッチングを見て「すげえ球、投げるな!」と驚いたほどで、それだけ原監督の期待も高いということです。
高田は98年、岡山県生まれの弱冠20歳。創志学園高校では1年の夏からベンチ入りし、2年秋から背番号1を背負ってエースとして活躍。母校を3年春のセンバツで甲子園に導き、初戦敗退ながら152キロをマークして「松坂2世」と注目されました。
2016年のドラフトで、巨人が将来性を買って5位で指名。プロで目標とするピッチャーとして高田が真っ先に挙げたのが、松坂でした。
「ずっと松坂さんに憧れ、土台にしてきました。速い球を投げたいので躍動感やリズムを真似していきたい」
松坂が横浜高校で甲子園春夏連覇を達成したのは、高田が生まれた98年。ですから、リアルタイムで松坂の高校時代は知りません。小学生のときにメジャー中継でレッドソックス戦を観て、そのピッチングに衝撃を受けた高田。さっそく動画サイトで、横浜高校時代・西武時代の映像を探し、そのピッチングフォームを真似ることから始めました。
部屋には松坂のポスターを貼り、本や雑誌で、松坂の練習法やインタビューまで徹底的に研究。松坂がルーキーのときに口にし、当時の流行語になった「リベンジ」は、高田が壁に当たったときに、それを乗り越える原動力になったのです。
高校ももちろん横浜高校を目指しましたが、入学は叶わず、創志学園に進学。ワインドアップからゆっくり動作に入り、鋭く腕を振る松坂のフォームをとことん真似した結果が、甲子園出場となり、高校時代の松坂を超える152キロ(松坂の高校最速は151キロ)につながったのです。いまでも、動画検索は欠かさないとか。
今年、松坂が中日に移籍したことで、憧れの人と投げ合うことも夢ではなくなりました。そして7月に1軍初昇格。初登板初先発のチャンスを与えられました。しかも相手は中日。
残念ながら、松坂の登板試合ではなく、しかも2回6失点KOというほろ苦いデビュー戦となりましたが、この経験を糧に、9月は2軍で4勝を挙げ、ファーム月間MVPに輝き、投手3冠を手にした高田。松坂の「リベンジ精神」を、しっかり受け継いでいるのです。
8日のMLBオールスターズ戦、相手はメジャー屈指の強打者揃いですが、
「先発に指名していただいて光栄です。任されたイニングを投げたい」
と力強く宣言した高田。大舞台になるほど力を発揮した松坂のように、ここでメジャー勢にひと泡吹かすことができるのか、来年のジャイアンツを占う意味でも、若武者のピッチングに注目です!
9日から開幕する日米野球。開催は4年ぶりで、稲葉篤紀監督率いる日本代表・侍ジャパンが、メジャーの精鋭を集めたMLBオールスターズと6試合戦います。
開幕に先立って、8日にエキシビションゲームとして、原辰徳新監督率いる巨人が、メジャー軍団と戦います。原監督にとっては、これが復帰後初采配ということで、初陣を飾れるか注目されていますが、
「投手コーチ、俺の希望を聞いてくれ!」
と言う原監督のツルのひと声で先発投手に指名されたのが、高卒2年目の高田萌生でした。
高田は今シーズン、2軍のイースタン・リーグで最多勝・防御率1位・勝率の3冠に輝き、将来のエース候補と言われている右腕です。今年引退した杉内が、ファームで調整中のときに高田のピッチングを見て「すげえ球、投げるな!」と驚いたほどで、それだけ原監督の期待も高いということです。
高田は98年、岡山県生まれの弱冠20歳。創志学園高校では1年の夏からベンチ入りし、2年秋から背番号1を背負ってエースとして活躍。母校を3年春のセンバツで甲子園に導き、初戦敗退ながら152キロをマークして「松坂2世」と注目されました。
2016年のドラフトで、巨人が将来性を買って5位で指名。プロで目標とするピッチャーとして高田が真っ先に挙げたのが、松坂でした。
「ずっと松坂さんに憧れ、土台にしてきました。速い球を投げたいので躍動感やリズムを真似していきたい」
松坂が横浜高校で甲子園春夏連覇を達成したのは、高田が生まれた98年。ですから、リアルタイムで松坂の高校時代は知りません。小学生のときにメジャー中継でレッドソックス戦を観て、そのピッチングに衝撃を受けた高田。さっそく動画サイトで、横浜高校時代・西武時代の映像を探し、そのピッチングフォームを真似ることから始めました。
部屋には松坂のポスターを貼り、本や雑誌で、松坂の練習法やインタビューまで徹底的に研究。松坂がルーキーのときに口にし、当時の流行語になった「リベンジ」は、高田が壁に当たったときに、それを乗り越える原動力になったのです。
高校ももちろん横浜高校を目指しましたが、入学は叶わず、創志学園に進学。ワインドアップからゆっくり動作に入り、鋭く腕を振る松坂のフォームをとことん真似した結果が、甲子園出場となり、高校時代の松坂を超える152キロ(松坂の高校最速は151キロ)につながったのです。いまでも、動画検索は欠かさないとか。
今年、松坂が中日に移籍したことで、憧れの人と投げ合うことも夢ではなくなりました。そして7月に1軍初昇格。初登板初先発のチャンスを与えられました。しかも相手は中日。
残念ながら、松坂の登板試合ではなく、しかも2回6失点KOというほろ苦いデビュー戦となりましたが、この経験を糧に、9月は2軍で4勝を挙げ、ファーム月間MVPに輝き、投手3冠を手にした高田。松坂の「リベンジ精神」を、しっかり受け継いでいるのです。
8日のMLBオールスターズ戦、相手はメジャー屈指の強打者揃いですが、
「先発に指名していただいて光栄です。任されたイニングを投げたい」
と力強く宣言した高田。大舞台になるほど力を発揮した松坂のように、ここでメジャー勢にひと泡吹かすことができるのか、来年のジャイアンツを占う意味でも、若武者のピッチングに注目です!