「多く投げさせすぎないことを念頭に…」
9日(金)に開幕する『2018 日米野球』で侍ジャパンと対戦するMLBオールスターチームが来日。7日にチームを率いるドン・マッティングリー監督が会見を行った。
開口一番、「この大会を非常に楽しみにして日本にやってきました」と語った57歳の指揮官。現役時代はヤンキース一筋で活躍した名選手で、背番号23は永久欠番に指定されている。2004年からヤンキースの監督に就任すると、2008年から2015年まではドジャースを率い、2016年からはマーリンズの監督に。ニューヨークでは松井秀喜、ロサンゼルスでは黒田博樹、マイアミではイチローや田沢純一とともに戦うなど、日本人選手とも縁が深い。
今回のメンバーについては、「野手は本当に素晴らしい選手が揃ったと思います。打線を組むのも簡単ではないくらい。ここ(会見)に来てくれているミッチ(・ハニガー)をはじめ、(ロナルド・)アクーニャJr.や、(フアン・)ソトも。若手の中でも活躍を期待できる選手がたくさん揃いました」と有望株の揃ったラインナップへの手応えを語りつつ、「加えてヤディ(モリーナ)のような頼りになるベテラン選手も来てくれた。良いミックスになる」と自信を口にする。
ただし、投手陣に関しては「残念ながら各チームからトップのピッチャーを輩出してもらうことはできなかった」と正直なコメントも。それでも、「シーズン直後の時期に各球団が投手を提供してくれたことに感謝」とし、「大会のガイドラインに沿ったうえで、何よりも投手たちの健康が最優先になる」と慎重な起用法になることを明かした。
今回の『2018 日米野球』では、投手は「80球を超えて投げることはできない(※打席中に達した場合はその打者の打席完了まで投球可能)」という規定がある。加えて、「50球以上を投げた場合、次の登板まで中4日を空けなければならない」「30球以上を投げた場合、または2日連続で投げた場合は、次の登板まで中1日を空けなければならない」と投手起用に制限がかけられている。
マッティングリー監督はそれらも踏まえ、投手の状態を見極めながら、「多く投げさせすぎないことを念頭に、良い戦いをしたい」とした。
最後に、「選手たちには『日本という国を楽しもう。素晴らしい経験をしよう』と言っているが、もちろん試合の間は真剣に、最高の野球を披露しなければいけないということは伝えている」と、指揮官は真剣勝負で勝ちに行くことを明言。
つづけて「打者は簡単にアウトを取られないこと。次の打者につなげていく、そして投手にとって嫌な時間を続けていく。選手たちにはその準備をしっかりするように言っている」とし、「非常に良い試合、プレーが見られると思っています」と期待を口にした。