ようやく出た一発
『2018 日米野球』の第5戦がナゴヤドームで行われ、侍ジャパンが6-5で連夜の逆転勝利を収めた。
序盤からMLBオールスターチームがヒットと得点を重ねるなか、侍ジャパンはMLBの先発ゲラの前に打線が沈黙。5回までヒット1本に抑えられたが、その1本が今シリーズを通して打撃の調子が上がってこなかった岡本和真(巨人)のセンターバックスクリーンに飛び込む本塁打だった。さらに、一挙に4点を奪って試合を振り出しに戻した7回裏も、岡本がチームにとっても自身にとってもこの試合2本目となるヒットをライト前に放ち、そこからの連打と相手の守備の乱れで同点とした。
試合後、岡本は「今までは体とバットの距離が少し離れていた」とこれまでの状態を振り返りつつ、「体の近くを通すことを意識して打撃練習に取り組んだ結果、きょうの本塁打もヒットも良い方向に、引っ張るのではなくて逆らわずに打ち返すことができた」と手応えを口にした。さらに「打てない中でも試合に出させていただいていた。金子コーチにもアーリーでボールを投げてもらって、感覚もだいぶ良くなってきた」と述べ、これまでの4試合で内野安打1本という中で起用し続けてくれた指揮官と打撃コーチに感謝した。
また、かつて打撃指導を受けた松井秀喜コーチの目の前でホームランを打てたことについては「素直にうれしい気持ち」と語り、自身の成長した姿を見せられたことに胸をなでおろしていた。
9日(金)に開幕した『2018 日米野球』も残り1試合。今季「3割30本100打点」をクリアしてブレイクを果たした巨人の主砲が、侍ジャパンの舞台でも引き続き存在感を示すことができるのか。侍ジャパンの勝ち越しは決まったが、“最終戦”からも目が離せない。