FA加入も結果を残せず…
月が変わって12月、あっという間に2018年も残すところ1カ月となった。
野球界は本格的にオフシーズンが到来。各球団が契約更改を進めていくなか、序盤で目についたのはかつて実績を残していた選手たちのダウン更改だ。
巨人の大竹寛がそのひとり。2014年のオフにFA権を行使して広島から巨人へ移籍したものの、ここまでの5年間で2ケタ勝利はおろか規定投球回到達も「0」。今季に至ってはわずか2試合の登板で1勝1敗、防御率6.00と結果を残すことができていない。
このオフの契約更改では、減額制限を超える50%減の2625万円(金額は推定)でサイン。来年で36歳という年齢を考えても、もう結果を残さなければ後がない。FAでやってきた意地を見せたいところだ。
大竹と同じく、FAで巨人にやってきた森福允彦も厳しい更改となった。このオフは3600万円のダウンとなる8400万円(金額は推定)で契約を更改。左の中継ぎとして期待されて2年、移籍初年度こそ30試合に登板して防御率3.05とまずまずの成績を残したが、今シーズンはわずか2試合の登板で防御率13.50と奮わなかった。こちらも来季は結果が求められる。
かつてのドラ1も正念場
過去には日本代表に選ばれた経験もある、中日のエースも今季は苦しい戦いを強いられた。2010年のドラフト1位・大野雄大である。
2013年から3年連続で2ケタ勝利を挙げるなど、ローテーションの柱として活躍していた左腕も近年は低迷。昨季こそ7勝8敗の負け越しも2年ぶりに規定投球回には到達したが、今季はわずか6試合の登板に留まり、成績も0勝3敗で防御率8.56と散々だった。
ほかにも、2005年高校生ドラフト1位でヤクルトに入団した村中恭兵も正念場を迎えている。
今季は3試合の登板で防御率は31.50。投球回はわずか2イニングにも関わらず、四球が5つに死球も1つと制球難に苦しんだ。チームでは左の中継ぎとして2年目の中尾輝が台頭。ドラ1という立場に加えて左腕というアドバンテージがあるにしても、いよいよ後がない状況となりつつある。
FA選手やドラフト1位入団というとやや優遇されがちな面もあるが、そこは勝負の世界。不振が続くようでは減俸は避けられず、いずれは戦力外ということになってしまう。崖っぷちの男たちは来季復活を果たすことができるのか。背水の覚悟で2019年シーズンに臨む男たちの戦いに注目だ。
※金額はすべて推定