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活発なFA戦線と大型契約【深澤弘のショウアップナイターヒストリー】

大物の移籍が続々と決定


 今週は、フリーエージェント(FA)戦線がようやく終わりに近づいておりまして(※12月4日に収録)、ちょっと振り返ってみたいと思っています。

 FA戦線は近年あまり活発ではない年が続いていたんですけど、今年は有力選手の移籍があり、非常に活気があって、面白かった。西武の浅村が年俸4億円で楽天。4億円と言われておりますが、この辺は全部推測ですので、はっきりした数字は分かりません。いずれにしてもそのぐらいの額で楽天に。

 それから炭谷が年俸1億5000万円の3年契約でジャイアンツへ。それから国内ではありませんが、西武の菊池雄星がポスティングシステムを利用してメジャーに行こうとしています。果たして彼がどこに行くのか。全球団OKということなので、どういう交渉がこれから始まるのか非常に楽しみです。

 驚いたのは広島の丸。巨人への移籍です。広島の大黒柱なだけに、まだ広島に残るのではないかと思っていました。連覇がかかる黄金時代の主役なだけに、広島はどんな犠牲を払っても出すわけがない。丸も、もう少し広島に留まりたいと思っていたのではないかと思っていました。

 巨人が一生懸命に誘っていましたけど、さすがに巨人でも無理かなと思っていたんです。しかし思い切って丸が決断しました。丸の根底には、故郷の近くで黄金時代を過ごしたいという気持ちがあったのかもしれません。ジャイアンツの条件は年俸4億5000万ないし5億の5年契約と言われておりますが、これもあくまで我々の推測で、はっきりとした本当の数字は分かりません。


大物との大型契約


 FA制度があることで、その都度年俸が大きく上がるという年が続いています。これまでFA制度を使って移籍した選手の最高年俸は一体“誰”で“いくら”くらいなのかと、この時期になると話題になりますね。

 しかし、先ほどから申しあげているように、あくまでも我々推測の年俸です。それが正確かどうか、その辺は残念ながら分かりませんが、今までの数字を見てみると、2011年にソフトバンクからジャイアンツに移った杉内投手の5億円が最高だと言われております。

 果たして5億円が本当の年俸かはわかりませんが、正確なところを調べてみると、案外、年俸は思った以上に高いということはなくて、こんなものだったのかと感じることもあります。

 FA制度を利用して移籍した第1号は、1993年にジャイアンツに入団した落合博満選手。1993年というのは、FA制度がプロ野球に導入された年で、プロ野球としてもFA制度を制定した意味があると言ってみんな喜びました。

 その当時、各チームがFA制度をこれから実施するというので、決められたルールを厳格に守りました。つまり、事前交渉は絶対にしてはいけない。それから、年俸は当該選手がもらっている年俸の1.5倍であること。これが主な決まりです。


落合FA移籍の逸話


 そして、落合選手が交渉していた中で、だいぶジャイアンツに移ることが煮詰まってきた最後の方で、年俸の問題が起きました。その時の落合選手の年俸はよく覚えています。

 FA選手の年俸の「1.5倍」という規定があり、その年、落合選手が中日からもらっていた年俸は、統一契約書によると2億7000万。したがって、ジャイアンツが新たに年俸を設定すると、2億7000万の「1.5倍」ですから4億500万という数字が規定の額なんです。

 ところが落合選手が言うには「俺の年俸は統一契約書では2億7000万と書いてあるけれど、契約書以外とは別封で3000万をもらっている。この3000万も税務処理をしてあるので、実際の年俸は2億7000万じゃなくて実質的には3億もらっている。その辺を、今回の移籍にあたってジャイアンツは加味してくれないだろうか」ということを言ってきた。

 統一契約書的には2.7億円の1.5倍でいいんですけど、別封を入れるとすると、3億かける1.5倍ということで、初年度の年俸は4億5000万にぐっと上がる。それを落合さんが当時の長嶋監督に、「長嶋さん、この間は4億500万で話し合ったんですけど、それを4億5000万。2年契約で9億円というわけにはいかないか?」と言ったら、長嶋さん「待て、それはオレの一存では決めかねるから」と言って、その場で渡邉オーナーに電話をして、ものの2、3分で「はい、わかりました。」と言って切って「それでOKだよ」と、即決だったそうです。

 ということで、年俸4億5000万の2年契約、合計9億円でジャイアンツに入ります。この年の年俸4億5000万というのは破格の値段。9億円でジャイアンツに入ったというのは、2年とはいえビックリするような年俸だったわけです。

 浅村選手や丸選手が5億もらっていたらこれを超えるわけですけど、今まで私が知っている日本人選手の最高年俸。外国人選手はもっと高い選手がいますけど、日本人選手の最高年俸というのが1993年の落合選手のもので、4億5000万。落合さんはその後、日本ハムに行って、年俸少し落ちますので、このピークの4億5000万が最高だったわけです。

 広島の丸選手、ジャイアンツも相当厚いもてなしをしたと思うので、5年30億という新聞の推測数字ですが出ておりますので、30億だと年6億になり、これが球界トップ。いずれにしても、我々にとっては羨ましい限りです。


(ニッポン放送ショウアップナイター)

※この原稿は12月4日に収録されたものを再構成したものになります。
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