ベテランと若手が躍動したシーズン
『日本女子プロ野球リーグコンベンション2018』が25日(火)、東京都品川区のホテルで開催された。
今季のタイトルホルダーなどが集い、シーズンタイトルの表彰やMVPや最優秀新人賞などを発表。MVPには、2015年以来3年ぶりにヴィクトリアシリーズを制した京都フローラの岩谷美里(2年連続2回目)と三浦伊織(4年ぶり2回目)のリーグ1期生2人が選出された。同一チームからMVPが2名選ばれるのは史上初となる。
最多安打(59安打)に加え、最多打点(34打点)のタイトルも獲得した岩谷は「三浦選手が当たり前のようにランナーにいてくれて、打点にも貢献してくれた」と話すと、首位打者(.446)に加え、最高出塁率(.518)と最多盗塁(27盗塁)の三部門でタイトルを獲得した三浦も、「岩谷選手と共に受賞できたことを嬉しく思う」とお互いを称えあった。
最優秀新人賞は、捕手の村松珠希(京都フローラ)と投手の松谷比菜乃(愛知ディオーネ)が受賞。村松は打率.331、守備率.992と攻守にチームを引っ張り、松谷は育成チームのレイアから昇格して1年目で8勝をマークする活躍を見せた。
村松が「常にタイトルを受賞できる選手になれるように頑張りたい」とコメントすれば、松谷も「来季は今年以上の成績を残せるように頑張っていきます」と、共に来季へ向け更なる飛躍を誓った。
投手部門では、京都フローラのベテラン・小西美加が最優秀防御率(1.84)と最多セーブ(11セーブ)のタイトルを獲得。35歳の小西は、「まだまだできるんだぞ!ということを、自身の姿で伝えることができたような気がしています」と今季の活躍を振り返った。
ベストナインとゴールデングラブ賞の表彰も
なお、今季のベストナインとゴールデングラブ賞の表彰も行われた。以下がその面々となっている。
▼ ベストナイン・受賞者
【投 手】小西美加(京都フローラ)
【捕 手】村松珠希(京都フローラ)
【一塁手】田口紗帆(埼玉アストライア)
【二塁手】三原遥(愛知ディオーネ)
【三塁手】岩谷美里(京都フローラ)
【遊撃手】厚ヶ瀬美姫(愛知ディオーネ)
【外野手】三浦伊織(京都フローラ)
【外野手】三浦由美子(愛知ディオーネ)
【外野手】楢岡美和(埼玉アストライア)
▼ ゴールデングラブ賞・受賞者
【投 手】谷山莉奈(埼玉アストライア)
【捕 手】村松珠希(京都フローラ)
【一塁手】田口紗帆(埼玉アストライア)
【二塁手】浅野桜子(京都フローラ))
【三塁手】只埜榛奈(愛知ディオーネ))
【遊撃手】岩見香枝(埼玉アストライア)
【外野手】三浦伊織(京都フローラ)
【外野手】榊原梨奈(愛知ディオーネ)
【外野手】佐藤千尋(埼玉アストライア)
この日は来季から加わる12名の新入団選手の紹介も行われ、女子プロ野球は来季、節目となる10年目のシーズンを迎える。今後の女子プロ野球の更なる発展に期待したい。
取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)