ニュース 2019.01.11. 12:45

2000安打達成者の飽くなき向上心!内川聖一は発展途上

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“打”の内川が“走り”にも注力!?


 福岡ソフトバンクホークスの内川聖一選手が今月5日(土)、「走り」をキーワードに、業種や組織の垣根を超えた横断的な議論を重ねることで、スポーツの新しい価値や可能性を導き出すためのプロジェクト『0.01 SPRINT LAB.』の登壇者として、浦和レッズの宇賀神友弥選手と共に参加。自身の体験談をもとに、走るということに対する考えや、新たに取り組んでいくことについて語った。

 内川選手と宇賀神選手は共に、元陸上選手で現在はスプリントコーチとして多くのプロスポーツ選手に関わってきた秋本真吾氏(0.01 SPRINT PROJECT 代表)の指導を受けており、内川選手は昨年の自主トレから秋本氏のもと、「走り方」の部分で様々な考え方を共有してきた。

 トークセッションの冒頭で、内川選手自身が「走りということに特化したところで何でオレなんやろというのが正直なところ(笑)」と、多くの人の考えを代弁すると、秋本氏は「内川さんはこれまで教えてきた全選手の中で最もコーディネーション能力が高い、修正能力が高い選手だった」と理由を説明。すると秋本氏は、打つことをメインとしている選手が「なぜ走り方の指導を受けようと思ったのか」と質問を投げかけ、宇賀神選手も「僕も知りたい」と同調した。

 この問いに対して内川選手は、「当時は外野もやっていたし、若い時は疲労感や故障のようなものを力でねじ込められることがあったが、ベテランと言われるようになり、肉離れが増えたり、ちょっとした故障が大きなケガになったりというものを経験した。その時に選手としては基本的に走れなきゃ何もできないんじゃないかと」と感じたことや、苦手な部分を克服することで自身のポテンシャルを高められると考えたこと、指導者になったときに曖昧な技術を教えないようにと考えたことなどを理由に挙げた。

 驚くべきは、さらに成長しようという飽くなき向上心。過去5年で4度の日本一を中心選手として経験し、打者の金字塔である2000安打を達成してもなお、さらなる高みを目指し続ける。さらに、「野球界では“内川”という選手が“走る”ということに目を向けるイメージはなかったと思う。子どもたちにも得意ではないことに取り組むことで少しでも上達できるというところを見せられれば、より多くの子どもに影響を与えられるじゃないかと思っている」と、“その先”をも見据えている。


野球の試合にサッカーのスパイク!?


 内川選手がサッカーのスパイクを履いて試合に出場していたという衝撃的なエピソードが飛び出したのは、イベントも終盤に差し掛かった頃。秋本氏の「野球スパイクにも改良の余地があるのでは?」というい発言を受け、内川選手は「サッカーは野球より走る時間と距離が長いスポーツ。そういう競技をやっている人が履くのだから(足に)悪いわけはない」と考え、スポーツ用品店でサッカー用のスパイクを購入。「自分の足にスパイクが合ってくれるみたいな感覚があった」ため、「3月のオープン戦から開幕2~3試合くらい」は実際に使用していたことを明かした。

 結果的に、「野球はひねりの動作が入ったりすることで型崩れみたいなことが早く来ると感じた」ため、耐久性の部分を考慮して継続的に使用することはなかったが、これを見たメーカーのスパイク職人が内川選手の下を訪問。スパイクの特性について議論を交わし、オフには試作品も誕生したという。

 「色々なところにヒントが転がっている」と話す内川選手は、「野球なら野球、サッカーならサッカーという考え方の人が多い。いろんな競技のいろんな良いものを活かせると僕は思っている」と、野球に生かせるものはないかと常にアンテナを張り巡らせている。

 “走り”の改革に関しては取り組み始めたところであり、現状では「アップシューズを履いて動くという段階までしかできてない」。陸上と野球の「走り」では、スタートの際に正面を向いている陸上と横を向いている野球といった具合に異なる部分も多いため、得た技術をどのように野球に応用・変換すれば効果的なのかを試行錯誤しており、今後は「スパイクを履いたり土の上で走った時に自分がどうなるのか。陸上のトラックでやったことをどう(野球の動きの中で)活かせるかということに取り組みたい」と決意を新たにしていた。

 内川選手は「練習と試合は基本的には別だと思う。陸上のときのように確認して次こうしてああしてという段階は、自分の中で意識をしてという動き。試合になるとそれを無意識に動かさなきゃいけない。本当に大事なのは無意識な時に意識した時の動きをするようになるまでやること。バッティングも同じ。頭の中と現実のズレはある。それを自分の中で理想通りの動きに近づけるためにどうするのかを考えながらやらないと」と語り、秋本氏から学んだことを自身の中で消化し、「理想の姿に近づけていくこと」の重要性を説いた。

 そういった内川選手の姿勢や考え方を受け、秋本氏も「走るときのポジションをバッティングや守備にも生かせると置き換えちゃうのが凄い」と感嘆。内川選手自身も「速く走りたいという想いだけでこれだけ自分自身に可能性があるんだなというのはワクワクしたし、逆に言えば正解なんて競技辞めるまで出てこないんじゃないかなっていう気持ちにもなった」。36歳となった内川聖一だが、未だ進化の途中。飽くなき向上心を胸に、さらなる成長を志す男が、どのようなシーズンを送るのか――。2019年も鷹のベテランから目が離せない。



文=藤田皓己(ふじた・こうき)

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