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プロ10年目を前に…「09年ドラ1組」に訪れた転機

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2009年のドラフト1位で巨人に入団した長野 (C) KYODO NEWS IMAGES

新天地で迎えるプロ10年目


 年明け早々の球界に大きな衝撃を与えた“長野移籍”のニュース。広島は巨人へFA移籍した丸佳浩の人的補償として長野久義を指名。2度のドラフト指名拒否を経てまで巨人に入団した男の流出とあって、多くのファンや球界OB、そして同僚からも驚きの声が挙がった。

 4年連続のV逸という苦しい事情もあって、大型補強に乗り出した今オフの巨人。FA市場からは丸と炭谷銀仁朗の2名の獲得に成功したが、その代償として西武にはかつてのエース・内海哲也を差し出す格好となり、そこに追い打ちをかけるように長野までも流出。本来であれば新シーズンに向けて希望が膨らむところであるが、巨人ファンとしては複雑な感情を抱いている方も多いのではないか。

 それでも、長野は「3連覇している強い広島カープに選んでいただけたことは選手冥利に尽きます」「自分のことを必要としていただけることは光栄なこと」と、自身の運命を受け入れて前向きなコメント。新天地で迎えるプロ10年目のシーズンへ向けて準備を進めている。


 長野は2009年のドラフト1位で巨人に入団。上でも少し触れたように、大学時代の2006年(日本ハム4位)と社会人時代の2008年(ロッテ2位)に指名を受けながらもそれを拒否。自身の夢である巨人入団にこだわり、3度目のドラフトでようやくその夢を叶えた。

 ちなみに、2009年の巨人のドラフト指名選手は以下の通り。

▼ 2009年・巨人のドラフト指名選手
1位 長野久義
2位 鬼屋敷正人 ※引退
3位 土本恭平 ※引退
4位 市川友也(現ソフトバンク)
5位 小野淳平 ※引退
<育成>
1位 星野真澄 ※引退
2位 河野元貴 ※今オフ戦力外
3位 陽川尚将(指名拒否、現阪神)
4位 大立恭平 ※引退
5位 神田直輝 ※引退


 指名から10年…。長野の移籍により、これで全員がチームを去ったということになる。

 ひとつの節目となる“10年”という数字だが、このオフに転機を迎えたのは長野だけではなかった。他球団の2009年のドラフト1位指名者のなかにも、今後が気になる選手がたくさんいる。


菊池はメジャーへ、そして筒香も…


 2009年のドラフト会議を振り返ってみると、目玉となったのは花巻東高の菊池雄星だった。怪物左腕として甲子園のヒーローとなり、春のセンバツでは準優勝の立役者に。ドラフト前には高卒でのメジャー挑戦も視野に入れるなど、“時の人”として大きな注目を浴びた。

 結局、高卒でのメジャー挑戦という夢は封印。ドラフト会議では6球団が競合した末、西武へと入団する。プロ入り直後はケガにも泣かされて思うような活躍ができなかったものの、2016年に12勝を挙げて自身初の2ケタ勝利をマークすると、以降はエースとして活躍。直近3年間で42勝を挙げ、このオフついにポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦が認められた。

 年明けすぐにシアトル・マリナーズと契約を結んだことが明らかとなり、入団会見では流暢な英語での受け答えが話題に。自らの力で夢を叶え、高校時代から憧れていた夢の舞台で節目のプロ10年目に挑む。


 また、その菊池とは高校時代からライバル関係にあったDeNAの筒香嘉智にも大きな動きが。今や日本の主砲へと成長を遂げた男は、契約更改の席でポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦を希望したのだ。

 早ければ来オフにも…という報道も出ており、2020年にはメジャーリーガーとなっている可能性も。近年は野手によるメジャー挑戦が少なくなっており、日本の主砲が最高峰の舞台でどれだけの成績を残すことができるのか、楽しみな部分も多い。海の向こうでの菊池との再戦も含め、今から期待が膨らむ。


 最後に、菊池のライバルと言えば、ソフトバンクの今宮健太も忘れてはならない。夏の甲子園・準々決勝で2人が見せた150キロの応酬、意地の投げ合いは今なお名勝負として語り継がれている。

 そんな今宮は、来季からの背番号変更が決定。プロ入りから背負ってきた「2」から、高校時代と同じ「6」に変わることとなった。

 プロ3年目からソフトバンクでレギュラーを張ってきた男だが、昨季は故障にも苦しめられ、レギュラー定着後ワーストとなる99試合の出場にとどまった。5年連続で受賞してきたゴールデングラブ賞も逃しており、今季はそんな悔しさをバネに復活を期す一年。新たな背番号で再びのレギュラー奪取、そしてチームの日本一3連覇に貢献することができるだろうか。


▼ 2009年のドラフト1位指名選手
横浜:筒香嘉智(横浜高)
オリックス:古川秀一(日本文理大)
広島:今村猛(清峰高)
ロッテ:荻野貴司(トヨタ自動車)
阪神:二神一人(法政大) ×菊池雄星
西武:菊池雄星(花巻東高)
ヤクルト:中沢雅人(トヨタ自動車) ×菊池雄星
ソフトバンク:今宮健太(明豊高)
中日:岡田俊哉(智弁和歌山高) ×菊池雄星
楽天:戸村健次(立教大) ×菊池雄星
巨人:長野久義(ホンダ)
日本ハム:中村勝(春日部共栄高) ×菊池雄星

※球団名は当時のもの



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