約350人のファンが来場
昨年、中継ぎとして60試合に登板し、見事な“復肩”を果たした三嶋一輝が、横浜市内の住宅展示場でトークショーを行った。
場内のステージ前には約350人のファンが詰めかけ、沢山のファンを目の当たりにし、開口一番、「ありがとうございます」と感謝の弁を述べ、トークショーがスタートした。
中継ぎでフル回転した昨シーズンを、「一年を通して一軍で投げられた。ジャイアンツとの3位争いは凄い緊張感で、内容の濃い一年だった」と振り返った三嶋だが、同時に「悔しいシーズンだった。今年はリベンジしたい」とも語り、クライマックスシリーズに進めなかった現実を受け止め、前を向いた。
今季は中継ぎとして自己最多の7勝(2敗)を挙げ、15ホールドを記録。思うような結果を残せないシーズンが続くなか、貴重なリリーバーとして存在感を示したことについて三嶋は、「オレはこんなもんじゃないと、相手バッターにもファンにもぶつけたかった。身体が壊れてもいいぐらいの気持ちで腕を振っていった」との思いに加え、入団会見の際に掲げていた「堂々と」を貫いたことが、良い結果につながったのではないかと自己分析。復活を遂げたシーズンを冷静に振り返った。
意外な一面を披露!?
ファンの質問コーナーでは、意外な一面も披露。特技を問われると「絵を描くこと」と即答した。すると紙とペンを手渡され、“ハマの番長”三浦大輔コーチの似顔絵をリクエストされる無茶ぶりにも動じず、ペンを走らせると、出来上がった似顔絵を見たファンからは「似ている」との声や拍手が送られた。
その他にも、「パットンはグラブだけでなく、卓球で負けたらラケットも投げる」、一緒に自主トレを行った熊原健人投手から、年始に「良いお年を」と挨拶されたなど、普段は聞けない面白エピソードも披露し、ファンを笑顔にさせていた。
トークイベントの最後には、「今年はリーグ優勝、日本シリーズから日本一になって、皆さんが“ベイスターズファンで良かったな“と思えるようなシーズンに」と高らかに宣言。ファン一人ひとりとハイタッチを交わすなど、終始にこやかな表情でファンとの交流を楽しんでいた。
迎える新シーズンも、「やりがいを感じている」という中継ぎのポジションで“堂々と”腕を振る背番号17の活躍に期待したい。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)