嶺井がチーム最多出場
今季はDeNAの正捕手争いは熾烈を極めそうな予感だ。16年(124試合)、17年(110試合)と2年連続でチーム最多マスクを被った戸柱恭孝が正捕手を掴んだかに見えたが、昨季は24試合の出場にとどまった。
昨季チーム最多のマスクを被ったのが嶺井博希の90試合だった。17年に2ケタ勝利を挙げた今永昇太、ウィーランド、浜口遥大が故障で開幕を間に合わなかったものの、京山将弥、東克樹、飯塚悟史といった若い力が存在感を発揮。それを支えたのが、嶺井だった。
18年4月19日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター DeNA-巨人戦』で解説を務めた佐々木主浩氏は「キャッチャーの嶺井がバッターのインコースを大胆に攻めている。キャッチャーのリードが(投手陣好調の要因の)1つにあると思いますよ。(嶺井は)大胆ですよね。高めを要求するのに『ここで高め!?』と意表をつくことがあります。そこにしっかり投げるピッチャーの存在もありますけど」と、投手陣と共にその配球を高く評価した。
その一方で、18年9月25日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター 広島-DeNA戦』で解説を務めた田尾安志氏は、丸(当時広島)に本塁打を打たれた後の鈴木誠也の配球に「リードがわからない。9球連続スライダー、1球カーブ挟んだんですけど、そのうち8球がスライダー。今永が投げたいんでしょうけど、これは弱気すぎますよね。嶺井はピッチャーに合わせてあげるキャッチャーなので、ピッチャーの投げたい球をサインで出してあげるんですよね」と苦言を呈した。
昨季シーズン途中に加入した伊藤
嶺井に次いで46試合に出場したのが、シーズン途中に高城俊人とのトレードでオリックスから加入した伊藤光。
移籍3試合目となった7月18日のヤクルト戦では、先発したウィーランドとコンビを組み8回を1失点に抑えた。同日に更新されたショウアップナイターの公式Twitter『#ショウアップナイターTV』に登場した若松勉氏は「今日初めて(伊藤を)見ましたが、サインの出し方が早いのでテンポよく投げられる。良い捕手を獲ったと思うよ。今までDeNAにいないタイプのキャッチャー」と伊藤を絶賛した。
昨季は嶺井が最多出場となったが、伊藤、戸柱も同じくらいの力を持つ。キャンプ、オープン戦から熾烈な正捕手争いが展開されそうだ。
【捕手出場試合数】
90試合 嶺井博希
46試合 伊藤 光
28試合 高城俊人(オリックスへ移籍)
24試合 戸柱恭孝
1試合 山本祐大
(ニッポン放送ショウアップナイター)