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新生・原巨人の大型補強は実を結ぶか?

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【プロ野球、巨人新人合同自主トレ】自主トレを視察して練習前に新人に訓示する原辰徳監督=2019年1月9日 ジャイアンツ球場 写真提供:産経新聞社
フリーアナウンサーの節丸裕一が、スポーツ現場で取材したコラムを紹介する。今回は、オフシーズンのプロ野球の動向を独自の視点で分析。

このオフ、プロ野球はFAやトレード、ポスティングによる選手の移籍が例年以上に活発だ。セ・リーグ3連覇の広島からは2年連続MVPの丸が抜け、パ・リーグを10年ぶりに制した西武からは菊池、浅村という投打の主軸とベテラン炭谷が去った。

オリックスのエース格だった西が加わった阪神も期待が高まる。そんななかで超がつくほどの積極補強で戦力アップを図ってきた巨人だが、ここへ来て思わぬ事態になってきた。
FAで獲得した炭谷と丸の人的補償として、西武に内海、広島に長野が移籍することになった。
もちろん球団や首脳陣はプロテクトから外した時点でどの選手が移籍しても想定内の事態だが、ファンや選手間に拡がるショックは大きいはずだ。

このオフ、高橋由伸監督の退任と原辰徳監督の3度目の就任で話題を集めた巨人は、FAの両選手のみならず、自由契約の中島、日本球界復帰の岩隈、新外国人のビヤヌエバ、クックらを次々と獲得、ストーブリーグは独走優勝のようにも見えた。
しかし、日本のプロ野球でFA選手を獲得した場合、条件次第では他の選手を引き抜かれてしまう人的補償という制度がある。

炭谷は打力が弱く守備の評価が高いという点で巨人の正捕手・小林とタイプ的に重なり、補強そのものの価値が見えにくい。「小林の尻に本当に火をつけたかったのでは」(ある主力選手)という声も聞かれるが、代償が内海というのは大き過ぎるように思える。

一方の丸はまだ若く、実力的にも申し分なしで期待は非常に大きい。長野を失うことを覚悟してでも欲しかったことは理解できる。しかし、丸にとっては、新天地、人気球団、大型契約に加えて、移籍した長野が活躍するかもしれないという重圧の要素が加わった。丸が本来の力を発揮できるかますます注目を集めることになった。すでにこの時点で、広島はかなり効果的な人的補償を得たように感じる。

内海と長野は私が知るかぎり、チーム内の人望も厚く、プレー以外での貢献度もとても高い選手だった。そういう選手をプロテクトから外してでも補強する、という球団の厳しい姿勢とも受け取れるが、それが球団への不信感やチーム内の不協和音の原因にならないことを祈りたい。

ビヤヌエバは球界屈指の新助っ人になる可能性を秘めるが、粗さもあり日本球界にアジャストできるかは未知数。岩隈と中島は実績は申し分ないが健康状態に不安が残る。

球団ワーストの5年連続V逸を何としても避けたい巨人。このオフの大型補強が実を結ぶのか、今年の戦いぶりに注目したい。
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