◆ 補強していない捕手にアクシデント
2月1日は野球界のお正月。各地でプロ野球の春季キャンプがスタートした。
11球団が宮崎・沖縄でキャンプを張るなか、日本ハムだけは今年もアメリカ・アリゾナ州でキャンプを行う。このオフはFA市場などには目もくれず、自由契約から実力者の金子弌大を補強。さらには“台湾の至宝”と呼ばれる4割打者の王柏融を獲得したほか、トレードでヤクルトから秋吉亮と谷内亮太を獲得と、積極的な動きが目についた。
助っ人もニック・マルティネスとブライアン・ロドリゲスが残留した投手陣にジャスティン・ハンコックとジョニー・バーベイトのふたりが加わった。チームの看板選手のひとりだったブランドン・レアードは残念ながら退団となるも、例年以上に活発な補強から今季にかける想いの強さが伝わってくる。
ところが、キャンプを前に不安なポイントも出てきた。唯一補強が行われなかった捕手陣で、レギュラー候補最右翼の清水優心が腰痛で離脱。1月23日に「腰椎椎間板ヘルニア及び嚢腫の手術(PED法)」を受け、この時点でゲーム復帰まで3カ月という見込み。開幕は絶望的となった。
◆ 石川亮は大チャンス
日本ハムの今季の陣容を見てみると、捕手登録の選手は計7名。昨季の一軍出場が多い順に並べると以下のようになる。
【日本ハム・捕手陣】
89試:鶴岡慎也(37歳)
83試:清水優心(22歳)
31試:石川 亮(23歳)
2 試:黒羽根利規(31歳)
1 試:実松一成(38歳)
0 試:郡 拓也(20歳)
新人:田宮裕涼(18歳)
※「試合」は捕手としての出場数
このうち、最多出場の鶴岡は今年からバッテリーコーチを兼任することが決まっており、実松はファーム育成コーチを兼任する。
清水が離脱となったことで、チャンスになるのは石川だろう。帝京高出身で将来の正捕手候補と期待された男も今年でプロ6年目。昨季は清水が台頭してきた中でも出番を増やし、キャリア最多となる32試合に出場した。
清水が復帰するまでは、ベテランの鶴岡と2017年途中から加入した黒羽根といったところがライバルになる。超えなければならないハードルは低くないが、同世代の正捕手候補・清水が離脱している間に自身の評価を高めたいところだ。
キャンプ・オープン戦を経て、開幕マスクを掴むのは誰になるか。日本ハムの捕手争いに注目だ。