元プロが指導者を指導
西武は11日、「初心者に楽しんでもらう野球指導」をテーマに、地域の子どもたちに野球を教える機会がある人を対象とした指導者講習会を西武第二球場の室内練習場で実施した。
講習会は同球団の地域コミュニティ活動「L- FRIENDS」の柱の1つである「野球振興」の一環。講師として、アカデミーや地域の野球教室で日頃から小中学生に野球を教えている同球団OBの星野智樹氏、吉見太一氏、そして今年からアカデミーコーチに就任した長田秀一郎氏の3名が参加した。
“投げる” “捕る”の動作では、星野氏が「キャッチボールには大事な動きがたくさん詰まっているので大切にしてほしい。小さい子にとって身体の正面で捕球することは難しいので、最初の段階では強制しなくてもいい」と見本を交えながら説明すると、多くの参加者が頷きながらメモを取っていた。
また、“打つ”動作では吉見氏が「子どもにとってボールをよく見なさいというアドバイスが、顔をボールに近づけるという解釈につながってしまい、かえってボールを見づらくする。ボールをどの位置で打つのが良いかを子ども自身に体感してもらうことが大切」と話した。
自身の子どもが野球をはじめ、少年野球を手伝う機会が増えたという尾池俊彦さんは「片手で守備をする考え方や、脚だけでなく頭を使ったアップメニューも参考になりました。チームの練習に取り入れていきたいです」と、今回の指導者講習会が有意義なものになったと実感している様子だった。
今年がデビューイヤーとなる長田氏は「同じ野球の指導者同士が勉強する機会を通して、実は同じような課題を抱えているということを確認できた。大人に伝えるよりも子どもに教えるということの方が難しい。これからもっと経験を積んで。良い方法を見つけていきたい」と今後を見据えた。
野球振興に力を入れている西武は、今月下旬の24日(日)にもライオンズアカデミーコーチが講師となり、小中学生に指導を行う指導者を対象とした「投球指導の基礎講座」を開催予定。球団の公式HPでは参加者を募集している。