巨人・岡本が大ブレイク!
2月1日に幕を開けた春季キャンプもあっという間に2週間が経ち、来週からはオープン戦が開幕する。
オープン戦がはじまれば、いよいよシーズン開幕に向けたカウントダウン。キャンプでアピールを見せた若手たちのサバイバルレースに、開幕に照準を合わせてマイペースに調整してきた主力組が加わり、開幕一軍のイスを巡る戦いがさらに激しさを増していく。
かねてから言い伝えのように「オープン戦の結果はあてにならない」とよく耳にするが、それでも開幕一軍入りやレギュラー獲りに挑む若手選手たちにとっては是が非でも結果が欲しい場面。ここでのアピールなくして飛躍のチャンスもないのだ。
思い返してみると1年前、オープン戦での奮闘を大ブレイクに繋げたのが巨人の岡本和真だった。
岡本はオープン戦でチーム最多タイの17試合に出場。打率こそ.267(60-16)とやや物足りなさもあったが、4本塁打で15打点という結果を残して開幕一軍メンバー入り。「6番・一塁」で開幕スタメンの座を勝ち取ると、そこから1度も休むことなく全143試合に出場。終盤には4番の大役を任され、終わってみれば打率.309(540-167)、33本塁打、100打点という圧巻の成績。史上最年少で「3割・30本・100打点」をクリアして見せた。
高卒4年目にして巨人軍の第89代4番打者として申し分ない働きを見せ、オフの日米野球では侍ジャパンの一員にも選出を果たすなど、名実ともに球界を代表するスラッガーへの道を歩き始めている、
開幕直後に苦しんだ楽天・内田も…
パ・リーグの方に目を向けると、オープン戦で一際大きな輝きを放ったのが楽天の内田靖人だ。
こちらも昨年のオープン戦ではチーム最多タイの16試合に出場。打率.386(44-17)、4本塁打、12打点の大暴れで一気に開幕スタメンの座を手中に収めた。
ところが、シーズンが開幕するとなかなか結果を残すことができず、わずか1週間で二軍落ち。悔しい結果に終わってしまったものの、そこから這い上がって3度目の昇格となった8月以降は8本塁打と奮闘。自己最多となる58試合に出場して12本の本塁打を記録した。
オープン戦で残したハイアベレージは影を潜めて打率.198に終わったものの、その中で12本の本塁打を放ったというのは本人にとっても大きな自信となったことだろう。今季こそ確実性に磨きをかけ、レギュラー定着に期待がかかる。
今年も徐々に実戦の数が増えてきており、ロッテではドラフト1位ルーキーの藤原恭大が高卒1年目ながら立派にアピールを続けている。1週間後から幕を開けるオープン戦では、一体どんな若手が開幕一軍への道を切り拓くのだろうか。
岡本のような大ブレイクはめったにないかもしれないが、すぐに結果を残すことができなくとも芽を出してきた内田のような例もあるだけに、やはりオープン戦で結果を残してきた選手というのは見逃せない。