電光掲示板で“サプライズ発表”
西武の辻発彦監督は18日、今季の開幕投手をプロ4年目の25歳右腕・多和田真三郎に託すことを発表した。
先発投手であれば誰もが憧れる大役・開幕投手。西武はその伝達方法もユニークだった。宮崎・南郷で行ってきたキャンプも18日で最終日を迎え、マウンドを中心に監督・コーチ、選手が集まって打ち上げの儀を終えると、センターバックスクリーンの電光掲示板に「開幕投手 多和田真三郎」の文字が。指揮官の粋なはからいだった。
輪の中心に呼び込まれた多和田は、「今年は、日本一になるぞ!」と力強く宣言。初の大役に向けては、「あずは自分のレベルを上げて、いい試合ができるように。そして勝つことができるピッチャーになりたいと思っています」と意気込みを語った。
昨年は10年ぶりのリーグ優勝を果たしたチームの中で、自身初の2ケタどころか16勝を挙げる大ブレイクを果たした多和田。パ・リーグ最多勝投手として臨む2019年は真価が問われるシーズンとなる。
そんな中、チームではエースの菊池雄星が海を渡ってアメリカ・メジャーリーグに挑戦。日本における最も有名なエースナンバー「18」を背負う多和田には、西武の新エースとして大きな期待がかかっている。
西武の「18」を振り返ってみると、郭泰源が2度の開幕投手を務めて1勝負けなし。松坂大輔は2000年から6年連続で務めたが、1勝3敗と成績的には奮わなかった。2008年から5年連続で開幕戦を担当した涌井秀章は3勝2敗で勝ち越し。西武の「18」がオープニングゲームの先発マウンドに帰ってくるのは2012年以来で実に7年ぶりのことになる。
ちなみに、西武が開幕戦で対戦するのはソフトバンク。長年ライバルとして火花を散らしてきた宿敵であり、昨季も西武はリーグ優勝こそ果たしながらもクライマックスシリーズでソフトバンクに敗れ、日本一の座を奪われた。
多和田は開幕戦という注目の舞台で宿敵を退治し、新エースは俺だと名乗りを上げることができるか。今から3月29日が楽しみだ。
西武・平成の開幕投手
1989年:工藤公康(●)1990年:渡辺久信(○)
1991年:渡辺久信(○)
1992年:工藤公康(●)
1993年:渡辺久信(●)
1994年:郭 泰源(○)
1995年:郭 泰源(-)
1996年:新谷 博(●)
1997年:西口文也(●)
1998年:西口文也(●)
1999年:西口文也(○)
2000年:松坂大輔(-)
2001年:松坂大輔(●)
2002年:松坂大輔(○)
2003年:松坂大輔(●)
2004年:松坂大輔(●)
2005年:松坂大輔(-)
2006年:西口文也(●)
2007年:西口文也(○)
2008年:涌井秀章(●)
2009年:涌井秀章(○)
2010年:涌井秀章(○)
2011年:涌井秀章(○)
2012年:涌井秀章(●)
2013年:岸 孝之(●)
2014年:岸 孝之(●)
2015年:牧田和久(○)
2016年:菊池雄星(-)
2017年:菊池雄星(○)
2018年:菊池雄星(○)
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[通算] 12勝14敗
※登録名は当時のもの