石川「結果を残すしかない」
ヤクルトは24日、浦添で楽天とのオープン戦に臨むも3-8で敗戦。投手陣は5投手の継投も楽天打線を封じ込めることはできず、計13安打を許して8失点という結果に終わった。
先発は実戦初登板となった新助っ人のアルバート・スアレス。ソフトバンクに所属しているロベルト・スアレスの実兄というところでも話題を呼んだ右腕だが、この日はいきなりオコエ瑠偉に先頭打者本塁打を浴びると、続く2番・田中和基にも一発を浴びるという苦しい立ち上がり。結局、2回を投げて被安打5、4失点と試合を作ることができなかった。
ほろ苦いデビューとなったものの、速球は最速151キロと持ち味は発揮。ローテーション候補として期待される右腕だけに、次回以降の投球に注目だ。
スアレスの後を継いだのがベテランの石川雅規。プロ18年目を迎える39歳左腕は2回を投げて1失点とまずまずの投球を見せた。
降雨の中という難しいコンディションになったが、左腕は「シーズン入ったらどういう天候でもありますから」と言い訳はなし。収穫としては「詰まらせてアウトを取ることもできた」という点を挙げ、「チーム内での競争もあるので、しっかりと(失点を)0でいけるように頑張りたい。ローテーションに入れるように結果を残すしかない」と開幕ローテ入りへ向けて意気込みを語っている。
バレンティン、修正能力みせた一発
打線は5回、主砲のウラディミール・バレンティンがレフトの場外まで飛ばす豪快な一撃。オープン戦第1号のソロを放ち、持ち前のパワーを見せつけた。
本人は「スイングを意識した。完璧なスイングとは言えないけど、すごくいい気分」とコメント。つづけて「第1打席(結果は三ゴロ)もホームランを打ったのと同じような高めのストレートだったが、右手に力が入り過ぎていた」と前の打席に伏線があったことを明かし、「小さな修正が大切」とさすがの修正能力を見せた。
それでも、「去年の方が状態としては良かった」と語る34歳の大砲。とはいえ、オープン戦2試合目で早くも頼れる4番に一発が出たことは、チームにとって明るい材料なのは間違いない。
今年で来日9年目となるバレンティンは、順調ならば国内FA権を取得する。2020年からは日本人扱いとなる主砲のバットから何本のアーチが飛び出すのか、注目したい。
取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)