もし監督だったら、ドラフトで誰を指名したかった?
今季もプロ野球セ・パ12球団の公式戦を徹底放送する『スカパー!』が27日にメディア向けのラウンドテーブルを開催。トークセッションのゲストには元プロ野球監督の金本知憲氏と真中満氏の2人も登場し、今季の注目ポイントについて語った。
「2019年シーズン プロ野球のココを見ろ!!!」と題して行われたトークショーは、くじ引きで選ばれたトークテーマに沿って2人が注目ポイントを挙げていくという形で進行。昨秋のドラフトからこの春のキャンプにかけてルーキーたちに例年以上の大きな注目が集まったが、「もし監督としてドラフトに参加していたら、誰を指名したかった?」という問いに、昨季まで阪神の監督を務めていた金本氏は少し意外な名前を挙げた。
「僕が見ていて良いなと思ったのは甲斐野ですかね」。金本氏が挙げたのは、ソフトバンクにドラフト1位で入団した甲斐野央(かいの・ひろし)投手。150キロを超える剛球を武器に東洋大でもリリーフエースとして活躍した右腕である。
昨秋のドラフト会議では、小園海斗(報徳学園高→広島)と辰己涼介(立命館大→楽天)を抽選で外したソフトバンクが“外れの外れ1位”で指名。金本氏は「あの球の速さ、力強さはすごい」と持ち味である威力抜群の速球を絶賛。注目のルーキーとして名前を挙げた。
また、野手では「阪神も指名しましたけど藤原ですね」と大阪桐蔭からロッテに入団した藤原恭大をチョイス。残念ながら阪神は当たりくじを引き当てることができなかったが、「将来性という部分で本当に楽しみな選手ですよね」と今後の成長に期待を寄せた。
愛弟子にエールも
金本氏は阪神の監督就任が決まった2015年の秋からドラフト会議に参加。初年度には翌年の新人王となる高山俊をくじ引きで引き当てている。
また、2016年は大砲候補の大山悠輔を単独指名。2017年の1位は投手の馬場皐輔だったが、最初の入札は清宮幸太郎(現日本ハム)で、再入札でも安田尚憲(現ロッテ)と、参加したドラフトで野手の1位指名が目立っていたことについては、「僕が就任した時は野手の高齢化という問題がありまして……」と苦笑い。「もちろん、編成の方と相談しながら、野手を中心に強化していく方がいいのではという戦略もありました」と明かす。
やはり指名した選手は気に掛ける部分も多いようで、「高山なんか3年間一緒にやってきましたからね。この間もメールしたんですけど」と語り、「『頼むから頑張ってくれよ』と(笑)。能力はあるわけですから、とにかく迷わずにやってくれと。自分の感覚が一番正しいんだから、思うようにやれよ、と伝えました」と愛弟子にエールを送ったことを明かした。