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育成から這い上がった“一本足打法” 中日・渡辺勝が挑む開幕一軍への道

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中日・渡辺勝

背番号「31」で挑む新シーズン


 いよいよシーズン開幕が2週間後の週末に迫り、各球団の調整も“仕上げ”の段階に入りつつある。オープン戦も徐々に主力が出場するようになり、期待の若手選手のなかには思うような結果を出せず二軍降格となってしまうケースも見受けられるようになってきた。

 そんななか、中日では今季から2ケタの背番号を背負って戦う大卒4年目外野手・渡辺勝が踏ん張っている。

 3月6日のDeNA戦に「7番・指名打者」でスタメン出場すると、本塁打を含む2安打・1打点と首脳陣に猛烈アピール。オープン戦は6試合に出場して打率.364(11-4)、1本塁打という好成績を残し、開幕一軍生き残りへ向けてがむしゃらに突き進んでいる。

 渡辺は東海大相模高から東海大を経て、2015年の育成ドラフト3位で中日に入団。3ケタ番号「212」を背負う育成契約ながら、二軍では1年目からコンスタントに出番を与えられてきたが、3年目が終了した昨オフに晴れて支配下契約を勝ち取った苦労人だ。

 新たに与えられた背番号「31」といえば、巧打者として鳴らした森野将彦(現二軍打撃コーチ)が現役時代につけていた背番号。そのあたりからも、チームの期待の高さを感じることができる。


大城卓三や田中俊太とチームメートだった高校時代


 育成でプロ入りを果たし、そこから支配下契約を勝ち取った渡辺だが、アマチュア時代には輝かしい実績を残している。

 東海大相模高時代には、1学年先輩に一二三慎太(元阪神)や大城卓三(巨人)がおり、同学年にも田中俊太(巨人)、菅野剛士(ロッテ)といった未来のプロ野球選手が多く在籍していた。そんななか、2010年夏の甲子園では、当時2年生ながら背番号「9」をつけてレギュラー格としてチームを牽引。準優勝に大きく貢献した。その後、プロ志望届を出さずに進んだ東海大でも、同学年には中川皓太(巨人)と吉田侑樹(日本ハム)、そして前述の田中もおり、3年時には大学選手権で優勝している。

 プロの道に進んだかつてのチームメートたちも、現時点では渡辺同様にレギュラー当確という選手はいない。まさに、開幕一軍へ向けてそれぞれのチームでポジションを争っている状況である。育成契約ということで、昨季までは一歩遅れを取っていた感のある渡辺だが、この春季キャンプからはかつてのチームメートたちと同じ土俵に立った。チームこそちがうものの、切磋琢磨しながら開幕一軍、そしてレギュラーを掴み取りたいという思いは強いだろう。

 また、渡辺は王貞治を育てた荒川博氏の“最後の教え子”とも言われており、王を彷彿させるような一本足打法が特徴的な選手でもある。開幕一軍を勝ち取るようなことがあれば、打席に立つたびに注目を集めることだろう。実際、現在行われているオープン戦でも、渡辺の打席になるとカメラを構えるファンは多く見受けられた。

 同級生たちと比べれば少しだけ回り道をしたかもしれない。しかし、その苦労が渡辺を強くしたことは間違いない。荒川氏直伝の一本足打法で、ブレイクへの道を切り拓く。



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