話題のアスリートの隠された物語を探る「スポーツアナザーストーリー」。本日は、14日に行われたオープン戦で、開幕に向け順調な仕上がりを見せた巨人・菅野智之投手のエピソードを取り上げる。
「納得できるボールが多かった。満足いく結果になった」
14日、ヤフオク!ドームで行われたオープン戦、ソフトバンク−巨人。開幕はいよいよ2週間後ということで、ここからはどのチームも本番に向けて最終調整に入りますが、この日巨人は菅野、ソフトバンクは千賀が先発。どちらも開幕投手に指名されているエース同士の対決となりました。
試合は、オープン戦とは思えない白熱の投手戦となり、千賀は7回を内野安打1本のみの無失点。しかも6回までパーフェクトと完璧なピッチングを披露。負けじと菅野も、5回まで1人のランナーも許さない「パーフェクト返し」。6回にボテボテの内野安打2本を打たれ、無死2・3塁のピンチを招きましたが、後続を断って無失点に抑え、マウンドを降りました。
外野へのクリーンヒットを1本も許さず、貫禄を示した両投手。実は菅野と千賀は、2017年のWBC準決勝で、ともにマウンドへ上がったこともある間柄です。菅野は試合後、千賀を讃え、こうコメントしました。
「僕が持っていないところをすべて兼ね備えていると思うし、彼が持っていないものを僕が持っているとも思う。開幕前にすごくいい勝負ができてよかったし、すごく刺激的な試合だった」
前回登板のオリックス戦(8日)で、菅野は変化球の制球に苦しみ、4回を投げ9安打6失点と炎上。「大丈夫か?」と気を揉むファンもいましたが、毎回テーマを持って投げている菅野にとっては、あくまで調整。
「原因は分かっているので、修正できます」という言葉どおり、今回は真っ直ぐも変化球もきっちり両サイドに投げ分け、スキのないピッチングを見せてくれました。
「前回に比べて、すべての球種がコントロールできていたと思う。前回の結果がよくなかったので、結果で示したかった」
次回、菅野は23日のロッテ戦(東京ドーム)に中8日で登板する予定で、29日にマツダスタジアムで広島との開幕戦に臨みます。
昨シーズンの菅野は、15勝8敗、防御率2.14で、2年連続最多勝・3年連続防御率1位に輝きました。2年連続で沢村賞も受賞しましたが、エースとして悔いが残ることが……まさかの開幕2連敗を喫したことです。
阪神との開幕戦は7回を投げ12安打5失点。続くヤクルト戦も6回5失点。勝ちを計算していた首脳陣にとっては大きな誤算となり、チームも開幕ダッシュに失敗。広島に独走を許す一因になりました。
ヤクルトとのクライマックスシリーズ・ファーストステージで見せたノーヒットノーランは、まさに「エースの意地」でしたが、続くファイナルステージはチームが3連敗し、登板機会が回って来る前に終了。不完全燃焼のままシーズンが終わってしまいました。
昨年のオフは、蓄積疲労と体調不良もあり、楽しみにしていた日米野球出場を辞退。扁桃腺の手術を受けましたが、それもこれもコンディションを整え、今季に備えるためです。
プロ入り後、6シーズンの通算防御率が2.17と抜群の安定感を誇る菅野に、伯父である原監督も全幅の信頼を置いています。
菅野にとって欲しいのは、3年連続沢村賞よりも「5年ぶりのV」。ペナント奪回は、エースの右腕に懸かっています。
「納得できるボールが多かった。満足いく結果になった」
14日、ヤフオク!ドームで行われたオープン戦、ソフトバンク−巨人。開幕はいよいよ2週間後ということで、ここからはどのチームも本番に向けて最終調整に入りますが、この日巨人は菅野、ソフトバンクは千賀が先発。どちらも開幕投手に指名されているエース同士の対決となりました。
試合は、オープン戦とは思えない白熱の投手戦となり、千賀は7回を内野安打1本のみの無失点。しかも6回までパーフェクトと完璧なピッチングを披露。負けじと菅野も、5回まで1人のランナーも許さない「パーフェクト返し」。6回にボテボテの内野安打2本を打たれ、無死2・3塁のピンチを招きましたが、後続を断って無失点に抑え、マウンドを降りました。
外野へのクリーンヒットを1本も許さず、貫禄を示した両投手。実は菅野と千賀は、2017年のWBC準決勝で、ともにマウンドへ上がったこともある間柄です。菅野は試合後、千賀を讃え、こうコメントしました。
「僕が持っていないところをすべて兼ね備えていると思うし、彼が持っていないものを僕が持っているとも思う。開幕前にすごくいい勝負ができてよかったし、すごく刺激的な試合だった」
前回登板のオリックス戦(8日)で、菅野は変化球の制球に苦しみ、4回を投げ9安打6失点と炎上。「大丈夫か?」と気を揉むファンもいましたが、毎回テーマを持って投げている菅野にとっては、あくまで調整。
「原因は分かっているので、修正できます」という言葉どおり、今回は真っ直ぐも変化球もきっちり両サイドに投げ分け、スキのないピッチングを見せてくれました。
「前回に比べて、すべての球種がコントロールできていたと思う。前回の結果がよくなかったので、結果で示したかった」
次回、菅野は23日のロッテ戦(東京ドーム)に中8日で登板する予定で、29日にマツダスタジアムで広島との開幕戦に臨みます。
昨シーズンの菅野は、15勝8敗、防御率2.14で、2年連続最多勝・3年連続防御率1位に輝きました。2年連続で沢村賞も受賞しましたが、エースとして悔いが残ることが……まさかの開幕2連敗を喫したことです。
阪神との開幕戦は7回を投げ12安打5失点。続くヤクルト戦も6回5失点。勝ちを計算していた首脳陣にとっては大きな誤算となり、チームも開幕ダッシュに失敗。広島に独走を許す一因になりました。
ヤクルトとのクライマックスシリーズ・ファーストステージで見せたノーヒットノーランは、まさに「エースの意地」でしたが、続くファイナルステージはチームが3連敗し、登板機会が回って来る前に終了。不完全燃焼のままシーズンが終わってしまいました。
昨年のオフは、蓄積疲労と体調不良もあり、楽しみにしていた日米野球出場を辞退。扁桃腺の手術を受けましたが、それもこれもコンディションを整え、今季に備えるためです。
プロ入り後、6シーズンの通算防御率が2.17と抜群の安定感を誇る菅野に、伯父である原監督も全幅の信頼を置いています。
菅野にとって欲しいのは、3年連続沢村賞よりも「5年ぶりのV」。ペナント奪回は、エースの右腕に懸かっています。