ニュース 2019.03.18. 11:30

新助っ人の実力は? 新外国人19選手を一挙紹介【深澤弘のショウアップナイターヒストリー】

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広島時代のローレンス(中央)

19人のニューフェイス


 今週は外国人選手。新しい外国人選手がたくさん来ましたので、ちょっと調べて来ました。果たして誰が活躍するのか。いま外国人選手は、2月16日現在で「78人」います。これは、育成選手を入れないで、支配下登録されている外国人プレイヤーです。その内の19人が今年の新顔で、その19人が各球団にどのような風を吹かせるか。

 日本の野球界は、まだまだ外国人に依存するところが多いので、この外国人の当たり外れが今年のペナントレースに大きくものをいいそうです。


広島の名スカウトが今年も暗躍?!


 まず外国人を取るのが非常に上手なシュールストロムという、かつて日本ハムにいたピッチャーが広島と契約して、向こうでスカウト活動をしています。シュールストロムがとってくる選手というのは間違いないという事で定評があるんです。

 今年入った選手は、シアトルマリナーズからケイシー・ローレンス。これはピッチャーです。フォーシーム、ツーシーム、チェンジアップ、ストレート。これはごく当たり前ですね。平均的なスピードが145キロで、同じスピードのボールで違う変化を投げ分けるという、シュームストロム好みのピッチャーを取ってきたようです。広島のピッチャーは本当に当たります。ケイシー・ローレンスという右腕です。

 ジャイアンツにはライアン・クックが入りました。マリナーズからきた右のピッチャーで188センチ、クローザー候補として入りました。マシソンなどがちょっと出遅れているので彼の働きが注目されるところですね。ストレートは152キロを計測し、変化の大きなスライダーで三振を取れるピッチャーだと言われています。

 宮本ピッチングコーチは、「クックは使える」「いいよ」と言っております。ただ、宮本コーチが絶対に言わないことが1つあるんです。ランナーが出た際のクイックモーションについて。クイックに問題があるという事で、これを必死で勉強しています。現状だと日本のランナーは平気で走ってくるだろうという事で、その辺がちょっと泣き所になるみたいですね。


ヤクルトの2人は好評価!?


 阪神のピアース・ジョンソン。これもピッチャーです。メッセンジャークラスのピッチャーはここのところ来ていないので、半信半疑ですけど、ストレートが150キロ、カットボール、速いカーブ、空振りを取れないけれど、ゴロを打たせるのが非常に上手なピッチャーということです。

 中日は、前監督の森さんがラテンに顔が利くので、これまでは良い選手をたくさん獲得してきました。森さんがいなくなって、今年入ったのがロメロという28歳のロイヤルズからきたピッチャーで、身長が190センチ、ドミニカ出身の選手です。

 ストレートは153キロ、先発タイプでスライダー、カーブ、チェンジアップがいいとのこと。ただホームランを打たれることが多いらしいので、コントロールが甘いのかもしれません。

 ヤクルトには、マクガフとピッチャーが入りました。ロッキーズのマイナーからで、年俸は5500万円。リリーバーとして獲ったそうですが、ストレートが6割ほどで三振をとることができるセットアッパーらしいので、8回を任せられるようなら、ヤクルトにとっては非常に心強い。

 それから同じヤクルトで、アルバード・スアレス。スアレスは30歳でダイヤモンドバックスからきた190センチのピッチャーです。縦に沈むファストボールがあり、触れ込みはいいです。縦に沈むファストボールは打ちにくそうですね。

 広島はカイル・レグナルト。さっきのローレンスに加えて、これはメッツのマイナーから来たプレイヤーです。非常にシャープなカーブが持ち味。広島に来るピッチャーはまとまっているので、戦力になると思います。


パ・リーグの助っ投たち


 楽天には、アラン・ブセニッツというツインズのピッチャーが入り、カーブが大きい。日本ハムはハンコックという、カブスからのピッチャーが155キロを越えスピードも充分ということです。日本ハムは他にも、デトロイト・タイガースからきたジョニー・バーベイト。全くまとまったタイプの先発ピッチャーということですが、年俸は3000万。ちょっと安いのでどうですかね。

 西武にはロジャースからザック・ニールという投手が来ました。191センチで、年俸は7150万。去年はMLBでリリーフとして1試合のみですが、西武は先発として使うそうですが、ボールはそれほど早くないそうです。

 ロッテのレイビンというピッチャーは、ブレーブスからきた31歳のピッチャーで、カットボールとツーシーム。ボルシンガーという勝ちまくったピッチャーによく似ているそうで、戦力になったら面白いですね。

 それからオリックスはタイラー・エップラー26歳、これはパイレーツのファームにいた196センチの大型選手で年俸は6500万、去年マイナーで13勝6敗、3.59。140キロ台のスピード、コントロール良し、という事で去年マイナーで13勝6敗ですから、日本の野球に成績的には合うかもしれませんね。


期待値の大きいビヤヌエバへの不安


 バッターはお馴染みジャイアンツのクリスチャン・ビヤヌエバ。パドレスから来た180センチの右投げ右打ちで2億2500万円。今年の外国人では1番高いですかね。

 メジャーで毎年、ほぼレギュラーで出ています。パドレスというチームはあまり強くはないんですが、一応レギュラーですから。去年は110試合83安打、打率.236でホームラン20本46打点。問題は、ボール球に手を出した三振が多いこと。特に縦の変化球に弱く、日本には縦の変化球がいいピッチャーが多い。

 これで悩まないといいですね。よくジャイアンツで「アメリカ製の大型扇風機」なんてあだ名を付けられて、ぐるぐる空振りするバッターが何人かいました。ビヤヌエバは三振が多い。これだけが非常に気になります。

 日本ハムは王柏融。台湾のバースとも言われていて、台湾で打ちまくって2016年、2017年と、2年連続で4割、2017年は三冠王。非常にチャンスにも強く、広角にも打てるということで、まだまだ若く年俸は9000万です。台湾の選手としては高給ですね。

 それからオリックスはメネセス。フィリーズのマイナーからですね。ホームラン多く、本塁打と打点の二冠をマイナーでとっています。


楽天に一本足打法!?


 ロッテのバルガスはツインズから来ました。196センチのスイッチヒッターで、1億6500万。プエルトリコのウィンターリーグで、今年は打率.376、6本塁打、20打点と打ちました。

 楽天のブラッシュというバッターは、196センンチで年俸1億2000万。右打ちですけれど、ブラッシュってのは見たことないんですが、足を揃えて立っているそうです。両方の足を揃えて立って、投球に合わせて左足を上げ、一本足で打つらしいんですが、その打ち方が非常にユニークだと。これが上手くはまればいいんですが、はまらないと日本のピッチャーは、こういうバッターを攻めるのが上手いので見物ですね。

 阪神のもう一人、ジェフリー・マルテというバッター打者は、去年メジャーで90試合に出て42安打、打率.216。ちょっと打率が低いのが気になります。メジャー通算では256試合で30本塁打ですから、まずまずですね。選球眼は悪くないけれど、外角の球にどう対応できるのか。これにどの外国人も苦労します。

 ということで、新しい19人の外国人選手をざっと紹介しましたが、日本に合いそうな選手、どうかなあという博打的な選手など、色々います。日本の野球の現状では、外国人の力が優勝争いに大きく影響してくるので、各選手の活躍が期待されるという事です


(ニッポン放送ショウアップナイター)
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