ニュース 2018.04.27. 10:13

『泣く選手』から発せられているメッセージ

無断転載禁止
少年野球を見ていると、選手にとって思い通りにならないプレーはたくさん起こります。
思い通りにならなかった時、監督やコーチに叱られた時に、涙してしまう選手もたくさん居ると思います。

「最近の子はすぐに泣く・・・」
涙する選手に対して突き放すように上記のようなことを仰る指導者の方もいらっしゃいます。
でもその涙にはどんな理由があるのでしょう?

私は「思い通りの結果が出ず、その状況での対処に行き詰まった時」に自分ではどうしようもなく涙が出る、ということが多いように感じます。

この状況をもう少し細かく因数分解すると

【1】良い結果を出したいと思っている
【2】でも思い通りの結果が出ない
【3】「思い」と「現実」のギャップが埋まらない
【4】ギャップの埋め方がわからない

こんな【1】〜【4】の思いが入り混じって「泣く」という行為に発展します。
指導者はここで「泣くな!」と選手を怒鳴ったところで何も解決しません

恐らく【1】の「良い結果」を目指さなくなれば、悔しくもなく、涙することはなくなるでしょう。
そういう意味では「叱られ慣れ」は何も目指さない選手になりつつある兆候だと思います。

「泣く」ということは少なくとも「上を目指している」ということではないか?
と私は思います。

「上手くなりたい」と思う選手に手を差し伸べるのが指導者の役割です。
「泣くな!」と言って突き放すのは指導ではないと思います。

「泣く子が多いチーム」は指導者が選手に「前を向いて努力を継続すること」が形成できてない選手が多いのかも知れません。
そしてそれは指導者の責任だと思います。
「泣く」は選手の「上手くなりたい」意思表示だと思います。
しっかり受け止めてあげたいですね。


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著者プロフィール

著者:廣川寿(ひろかわひさし)
愛媛県出身。松山北高校時代に投手として選抜高校野球(春の甲子園)に出場。甲南大学時代は投手として阪神大学野球連盟の数々の記録を塗り替える。社会人野球まで投手として活躍。自身の息子が少年野球チームに入部したことをきっかけに学童野球のコーチとなる。現在は上場企業の管理職として働く傍ら、横浜港北ボーイズのコーチとして「神奈川NO.1投手の育成」を目標に掲げ、中学生の指導に情熱を注ぐ。


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