――さきほど練習を見せてもらいましたが(練習レポートはこちら)、どの選手も声がよく出ていて、投げることも走ることも全力でやっているように感じました。
田代 言っているのは「当たり前のことを、全力でやりなさい」。難しいことは、一切言っていないです。
――難しいことではないですけど、でも、じつはそれが一番難しいようにも思います。
田代 さっきもお話ししたように、うちはほぼ毎日活動しています。放課後の練習時間は、3時間ぐらいで、勉強も3時間ほど。毎日のちょっとずつの積み重ねによって、高校で活躍するための土台ができているように感じます。
――中学生であれば、どこかに遊びたい、楽をしたいという気持ちがあると思います。でも、その中でも毎日のようにグラウンドに来て、野球や勉強をしている。それこそが、一番の力になっているのでしょうね。
田代 家に帰ったら、夕飯を食べて、お風呂に入って、寝るだけだと思います。「家で素振りをしなくていい」と言っていますから。自主練習をしたいなら、グラウンドでやってから帰ればいいわけです。宿題も、ここで終わらせてから帰る。その環境と時間があるのが、うちの強みだと思います。
(取材・撮影:大利実)