ニュース 2018.03.23. 14:38

【浦和ボーイズ】中学野球はあくまで通過点。大切なのは子どもたちの未来を見据えた指導

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――浦和ボーイズでは指導者が野球以外の部分で、さまざまなことを学び、子どもたちに教えていると聞きました。具体的にはどのようなことを教えているのでしょうか?
私たちは心技体のあらゆる面で子どもたちをサポートしたいと強く思っています。
中学生の子どもたちは成長期の真っただ中です。
例えば、身体が大きくなる今だからこそ食育について保護者を含め、雨の日などは近くの公民館を借りて勉強会を開いています。

――中山監督は食育マスターの資格をお持ちですね。正しい知識を身につけた指導者の声というのはやはり説得力が違うと思います。
いま、アマチュア野球界でも食トレがちょっとしたブームになっています。
ですが、ただ米を食べろといった偏った指導が目立ちますよね。
炭水化物を摂るだけの食トレって、糖質の量が多すぎて逆にケガをしやすい身体になってしまうんですよ。
タンパク質や食物繊維も摂取し、バランスの良い食事が好ましいですね。

――確かに「とにかく量を食べろ!」といった指導が目立ちます。間違った知識というのが蔓延するのは恐ろしいことですね。
お子さんの身長を伸ばしたいがために「牛乳をたくさん飲め!」と言う親御さんも多いと思います。
でも、研究によると、牛乳を分解する酵素というのは日本人に存在しないんです。
欧米人は海苔を消化できないことと一緒ですね。
分解する酵素がないということは、牛乳でカルシウムは摂れないということ。
「牛乳を飲むと身長が伸びる」というのは残念ながら日本人には当てはまらないんですよ。

――それは驚きです。子どもたちのことを考えると、指導者が正しい知識を学ぶことが大切なんですね。
食以外でも、子どもたちの身体について勉強しなければいけません。
成長期の子どもたちは「骨端」と呼ばれる骨の端部分が非常に柔らかく脆い。
たくさん走れば膝や踵、たくさん投げれば肩や肘の骨端が傷づいてしまう。
だから、うちのチームでは少しでも身体に違和感があったらすぐ休ませることを徹底しています。
親御さんから預かる大切な身体を壊してはいけないし、指導者だからといって壊していい権利なんて僕らにはありませんから。

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