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「バットは下から!フライを打とう!」子供たちの可能性を伸ばす悟塾(前編)

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「こうやって、ボールを下から打つ。打球をネットの向こうまで大きく飛ばすイメージだよ」
「選手がうまくなれないのは、選手のせいじゃない。指導者のせいです」と西村塾長は言う。そして、大人が選手に発する言葉の重みや、選手に与える言葉の影響力の大きさ、怖さを考え、子供たちに細心の注意を払って言葉をかけている。

「『フライを打て』と教えている理由は、フライを打ちに行くという行為が大事だということ。フライを打とうとすることでヘッドが遅れてくるし、ヒジが中に入っていく。ヒットの確率が広がるからです。結果がゴロアウトになっても、それは怒ってはいけないことです」。

「コツさえ身に付ければ、パワーがなくてもスタンドインできます」と自ら実践する西村塾長
少年野球の試合などで、監督が「ゴロを打って転がせ!」と言っているシーンを目にするたび、西村塾長はその選手の将来を危惧してしまう。

「『ゴロを打て』と指導者が言うと、子供は『上から叩くしかない』と思ってしまう。ヘッドを前に出せ、と言ってるのと同じことです。ことば選び一つでその選手の可能性をつぶしてしまうことになる。これは残念なことです」。

きめ細かい指導にこだわり、人数は10人以下と決めている。この日は「守備走塁クラス」も行った
最近では短縮化されてきているが、野球の練習は長時間行うのが当たり前になっている。西村塾長も、野球少年時代は人一倍練習をし、努力家と言われた選手だった。しかし、その練習が間違ったやり方だとしたらどうだろう?技術はうまくならないし、結果も出ない。下手をすると、ケガや痛みの原因になってしまうことがある。

「間違った練習は、長時間やればやるほど意味がないです。正しいスイングを身につけていないうちは、打席に入る資格はないとも思っています。メジャーリーグの『フライボール革命』が話題になっていますが、今はいろんな情報を自分で手に入れられる時代。間違った技術ではなく、正しい技術を自分で探して身につけてほしいのです」。

テニスボールを使ってのティー打撃で、子供たちの打撃に磨きをかけていく
5年間、試行錯誤しながら子供たちを指導し、誰もが体得できる、理にかなった打撃論にたどり着いた西村塾長。自身が20代半ばに「もっと早くこの技術を知っていれば」と後悔したことをベースに、夢を持つ子供たちに「大きく、強い」打球を打てる技術を教えている。野球少年の誰もがホームランバッターになりたい――。そう思っているはずだから。(取材・写真:樫本ゆき)

*後編では悟塾の打撃指導を“チョイ見せ”します

悟塾(さとるじゅく)

創設:2013年6月。場所:福岡県内の野球練習施設(福岡早良校、福岡東校、福岡和白校、北九州校)。時間:18時~22時の間(基本)。対象:小学生以上。定員:各クラス8~10名程度。*開催日の詳細は、悟塾ホームページ(http://satorujuku.jp/
 

西村悟

1983年6月8日生まれ。福岡県古賀市出身。九州古賀ボーイズから東福岡に進み1番打者(外野手)で活躍。高2秋に九州大会優勝、神宮大会優勝。センバツ8強入りを果たす。東海大を経て2006年に独立リーグ・徳島インディゴソックスに入団。2007年同・福岡レッドワーブラーズ、2009年同・愛媛マンダリンパイレーツで活躍し2010年に退団。2013年より悟塾を開校。阪神に2014年まで在籍した西村憲投手は実弟。
 
取材協力
BALLHOUSE(http://ball-house.com/
HORYGROUND(http://www.holyground.jp/

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