プロのレベルの高さに驚く
ロッテのドラフト8位ルーキー・土居豪人は将来、一軍で活躍することを目指し、まずは二軍で体作りに励んでいる。
松山聖陵高校出身の土居は、ドラフト1位・藤原恭大、同4位の山口航輝、同6位の古谷拓郎と同じ高卒ルーキーだ。「同い年で仲がいいのもあるし、いいライバルだと思います」と話す同じ投手の古谷とは、ブルペンやトレーニングを並んで行うことが多い。
プロのライバルは同学年、年の近い先輩たちだけがライバルとは限らない。ユニフォームを着れば、10歳以上年上の先輩も一軍を争うライバルになる。プロの厳しい世界に飛び込んだ土居は、プロの練習に「だいぶ練習に慣れてきました」とのことだが、「試合を見ていたら、自分のレベルはまだまだだなと実感しています」とプロ野球のレベルの高さに驚いたようだ。
それでも、ブルペンで投げるストレートはかなりの威力がある。土居は「指にかかったときの感覚はだいぶ良くなっていると思います」と手応えを掴む。
先輩たちも取り組んできた体作り
春季キャンプが終わり、ロッテ浦和球場に戻ってきてからは、成田翔、原嵩、種市篤暉、島孝明、育成・森遼大朗らの1年目と同じように、プロの体作りがメインになっている。
「体重を何キロ増やしたいとかは決めてはいないですが、今季は体作りが目標なので、しっかり体を作っていきたい」。
4年目の成田翔は地道なトレーニングの成果で体重が約10キロアップし力強いストレートを手に入れ、高卒3年目の種市は体作りの途中段階ではあるが、150キロを超えるストレートが投げられるようになったという例がある。
身長191センチ、84キロの土居がプロの体になったとき、今以上に力の強いストレートを手に入れることができるだろう。それだけに、1年目の過ごし方がプロ野球選手の基礎を作っていくうえで、非常に大切になってくる。
裏方の仕事
体作りをしながら、ロッテ浦和球場の二軍戦では、先輩たちとともに、ボールボーイやネット裏でスコアをつけることもある。17日に行われた西武との二軍戦では、ボールボーイを担当した。
土居は「次に何を投げるのか考えながら見ています」と先輩たちの投球を間近で見て、自分の投球に活かしていく考えだ。
体を鍛え、頭を鍛え、心を鍛え、厳しいプロの世界で戦い抜くために日々勉強中の土居。小野晋吾二軍投手コーチは土居について「まずはプロの練習に慣れることを前提にやってきた。その中で、ケガなくここまでピッチングもこなしてきている。順調にきていると思います」と評価する。将来一軍のマウンドで活躍するため、今はしっかりとプロの体を作っていく。
取材・文=岩下雄太