監督の予言通り91球で降板
マリナーズの菊池雄星投手が21日、アスレチックスとのMLB開幕シリーズ・第2戦(東京ドーム)に先発登板。勝利投手まであと一人の場面で降板したが、5回途中2失点(自責点1)と試合を作り、堂々のメジャーデビューを果たした。
憧れのメジャー初マウンドは、本人も「思ってもみなかった」と語る東京ドーム。西武時代に経験のあるマウンドで、左腕は初回から落ち着いていた。先頭・セミエンの打球は、一塁前に飛んだボテボテのゴロ。これを自らの手でつかみ、そのまま一塁ベースを駆け抜けた。
投ゴロで1つ目のアウトを奪うと、2番・チャップマンには追い込んでからのスライダーを振らせ空振り三振。3番・ピスコッティは右飛に退け、右翼を守るイチローがクールに処理した。
打線の援護を受け2点リードで迎えた2回裏は、先頭の4番・デービスを四球で歩かせた。それでも、続くピンダーを空振り三振に仕留めると、6番・オルソンはニゴロ。二死後、7番・プロファーを空振り三振に仕留めゼロを並べた。
3-0となった3回裏は、先頭の8番・ラウレアーノの被安打となる右前打を許した。続くフェグリーの打席ではボールがすっぽ抜けてしまい、これが暴投で無死二塁。初めて得点圏に走者を背負ったが、フェグリー、1番・セミエンには内角を突き、いずれも力のない二飛。二死後、チャプマンはニゴロに退けピンチを脱した。
4回は直球で押す組み立てで、3番から始まる中軸を3人斬り。勝利投手の権利がかかる5回は、6番・オルソン、7番・プロファーに連打を浴び無死一、二塁のピンチを招いたが、ここでも右打者の内角を強気に攻め、8番・ラウレアーノは詰まった遊直、9番・フェグリーは右飛に退けた。
二死後、1番・セミエンも追い込んだが、フルカウントから中前適時打を許し1点を返された。白星まであと一人という状況だったが、球数が91球だった菊池はここで降板。サービス監督は試合前「85球~90球は投げさせたい」と話していた。
代わったエリアスが2番・チャプマンを投ゴロに仕留めたが、一塁への送球を、一塁手・ブルースが落球。この間に二塁走者が生還し、菊池に2失点目が記された。それでも5回途中91球を投げ、4安打3奪三振1四球の内容。2失点目は失策のため自責点は1で、防御率は1.93となった。