好調パドレスをけん引するフェルナンド・タティス(右)とマニー・マチャド(左)

◆ 4年ぶりの貯金「3」

 メジャーリーグは各チームが開幕から10試合前後を終えた。ナ・リーグの順位表を見ると、東地区ではフィリーズ、中地区はブリュワーズ、西地区はドジャースと前評判の高かった強豪チームが各地区で首位に立ち、開幕ダッシュに成功している。

 2位以下で健闘しているチームの1つが、西地区でドジャースから1ゲーム差の2位につけているパドレスだ。2010年代に入り、補強、育成ともに失敗がつづき、長期低迷しているチームの代表格になる。しかし、今季は7勝4敗で貯金生活を送っている。シーズン途中に3つ(以上)の貯金を作るのは、2015年4月17日(10勝7敗)以来、実に4年ぶりである。

 今季のパドレスは、開幕カードでジャイアンツに3勝1敗と勝ち越すと、ダイヤモンドバックスには1勝2敗と負け越したが、続くカージナルス戦で2勝1敗、そして現地8日のジャイアンツ戦では5点差をひっくり返す逆転劇を見せ、勢いに乗っている。

◆ 貧打解消へ期待の三遊間

 パドレス好調の要因は接戦での勝負強さだ。今季11試合のうち10試合が3点差以内と接戦が多い。8日の試合も含めて試合終盤の逆転勝利も多く、最後まで諦めない姿勢が目立つ。

 チームの顔は今季FAで加入したマニー・マチャド。ここまで全11試合に出場し、打率.256、2本塁打、5打点と、まだ鳴りを潜めていると言った方が正確だろう。

 そのマチャドと三遊間を組むのが、先月20歳になったばかりのフェルナンド・タティス。同名の父もかつて長距離砲としてメジャーで活躍したサラブレッドだ。今季のプロスペクトランキングで2位にランク付けされるなど、将来有望な選手だが、あえて開幕からメジャーで起用するあたりにチームの今季にかける本気度がうかがえる。

 タティスが今季、新人王を争うような数字を残せば、長年の課題「貧打」解消に一歩近づくだろう。そしてマチャドが本来の力を発揮しはじめれば、ドジャースとの優勝争いも十分視界に入ってくる。地区6連覇中のドジャースの壁は高いが、9年ぶりの勝率5割越え、そして13年ぶりポストシーズンへ、パドレス旋風に期待したい。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

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この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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