“平成最後”の「東京対決」
ゴールデンウィーク(GW)も間近に迫り、いよいよ31年つづいた平成もカウントダウンに入った。そして首都“TOKYO”では、10連休となるGWの前後に、「平成最後と、令和最初の、東京対決。」と銘うたれた『オープンハウス TOKYO シリーズ 2019』が行われる。
今年で5年目を迎える「TOKYOシリーズ」は、東京に本拠地を置く両チームの対戦を通し、東京のスポーツシーンを盛り上げていく毎年恒例の企画。奇しくも今年は、4月23日(火)~25日(木)に明治神宮野球場で行われるヤクルト-巨人戦は、“平成最後”の「東京対決」で、5月10日(金)~12日(日)に東京ドームで行われる巨人-ヤクルト戦は、“令和最初”の「東京対決」となる。
その「東京対決」を前に、平成の巨人を選手として、そしてコーチとしても支え、現在はニッポン放送の解説者として活躍している川相昌弘さんに、ここまでのセ・リーグと、間近にせまった『オープンハウス TOKYO シリーズ 2019』の展望を語ってもらった。
・川相さんが語る「平成東京対決」の記憶
・川相さんが期待を寄せる、令和の“ミスターTOKYO”候補
いまの広島は過去の巨人!?
リーグ戦の開幕から各球団との対戦が一巡。巨人が幸先の良いスタートをきったかと思えば、ヤクルトも自慢の打線と投手陣の踏ん張りにより勝ち星を積み上げ、上々の滑り出しを見せた。そんな中、川相さんは「心配なのは広島」と、3連覇中の王者の名前を挙げ、「丸が抜けたことで、その代わりは長野でも、他の若い選手でも簡単ではないなと思っていましたけど、特に攻撃の中での丸の存在というのが大きかった」とコメント。「ここまでの闘いを見ていると、丸が抜けてマークが分散されているぶん、みんな苦しんでいるなという感じがする」との見解を示した。
さらに「結局、打線が苦しくなると、ピッチャーまで一緒に苦しんでしまう。主軸ピッチャーの数はいるので、大丈夫と思いきや、何点でもとってくれるような雰囲気があると、ピッチャーも頑張れるけど、打線が低迷してくると打線が我慢しきれないケースも出てくる」と続け、丸を失った打線が投手陣に影響を及ぼしている可能性を指摘する。
「広島は3連覇していますけど、ジャイアンツも前回の原監督が一軍のヘッドコーチに上がる前の年からセ・リーグでは3連覇した。僕がヘッドになってから3連覇目をして、最後の年にヤクルトが優勝したんです。真中監督のときで、そのときジャイアンツは2位だったんですけど、年々、苦しくなっていったところで、最後の年に2位になった現状があった。その時は打線がすごい苦しくて、ピッチャーも頑張ってはくれていましたけど、ちょっと耐えきれなかった。いまのところは広島が一番心配」と過去の巨人と現在の広島を重ね合わせた。
打線がウリの両チーム
また、古巣である巨人の状態については、「上位打線が好調だと思いますし、日替わりヒーローみたいな形で誰かしらが打って勝ったりしている。まずまずのスタートじゃないかなと思っています」と語り、上位を争うヤクルトの状態については、「えらい接戦の試合をやって耐えて耐えて勝ったりしていますし、ヤクルトはある程度、前評判に近い形の力を発揮しているかなと。ただ、全体的な打率をみるとまだまだですし、もっと上がってくるかなと思います」と警戒している。
そして、4月23日(火)から始まる“平成最後”の「東京対決」に向けては、両チームの打線がカギになると考えているようだ。
「巨人もここまで打線がいいですし、ヤクルトは、繋がりもあって長打力もあって、打線がウリのチーム。そういう打線を守り側がどうやって抑えるかもありますが、どちらかというと、出てくる投手を打線がどう攻略していくか。特に今年は、打線が注目ではないかと思います。ヤクルトはもともと打線が良いし、巨人も丸が加わって、それに対抗できるだけのメンバーがいる。打線の戦い。打線がいいからといってボコボコ点が入るわけではないですが、どんなところで一発、長打が出たりするのか、注目したいと思います」
上位争いとしても注目を集める“平成最後”の「東京対決」は、神宮球場で4月23日(火)から行われる。
・川相さんが語る「平成東京対決」の記憶
・川相さんが期待を寄せる、令和の“ミスターTOKYO”候補