香月一也
ロッテの香月一也

◆ 2年ぶりの昇格

「いつ呼ばれてもいいように準備はしてきました。久しぶりなので、普通に嬉しいです」。ロッテの香月一也が24日、「脳震盪特例措置」により一軍登録を抹消された三木亮の代替選手として一軍に昇格した。

 香月は昨季、春季キャンプでインフルエンザに感染し、開幕前の二軍練習試合では左手を骨折。完全に出遅れた香月は、二軍戦でチームトップタイの12本塁打を放ちながら、最後まで一軍昇格を果たすことはできなかった。

 それでも、「(一軍に)呼ばれていないということは、自分にどこか悪いところがあるということ。小さいことでも、走塁とかやれることをやっていくしかない。(一軍に)呼ばれるための準備は常にしている。二軍生活が長い中で腐ったら終わりだなと自分の心の中で言っている。腐らずやっていくしかない」と、来たるべき日に備え、日々の練習に取り組み続けた。

◆ 「なんとしても食らいつくしかない」

 昨シーズンの終了後、「やってきたことをやるしかない。振ることしか考えていなかった。フルスイングをテーマにやってきたので、台湾で全部フルスイングしようと思っていた」と、11月に行われた台湾遠征の初戦で猛打賞を記録するなど、3試合で5安打2打点とアピール。一軍首脳陣の前で自身の存在を印象付けた。

 最後の最後に存在感を示した香月は、シーズンオフは5勤1休のペースで練習を積み、1月の中旬からは尊敬する福浦和也らと自主トレを敢行、技術向上に努めた。

 キャンプ前には「今年こそなんとしても食らいつくしかない。レギュラーとかよりもまず、ずっと一軍にいてアピール。2月1日からアピールしていかないと残っていけない。2月1日からバッチリいきたいです」と意気込んでいた。

 しかし、2月1日の紅白戦ではヒットを1本放ったが、春季キャンプ、那覇遠征の一軍メンバーには選ばれなかった。その後、3月12日のオープン戦(対ヤクルト)から一軍でプレーしたが、7打数0安打と結果を残すことができずに二軍落ち。決意を新たにファームで一軍昇格を目指した結果、コンスタントに安打を記録し、ここまで打率.272、5本塁打、24打点と活躍。代替選手とはいえ、一軍の切符をつかんだ。

 脳震盪特例措置で一軍登録を抹消された三木亮は、医師からの診断で問題がないと判断されれば、10日以内に一軍に復帰が可能となる。代替選手の香月は、三木が復帰したときに、再びファームに戻ることになるが、代替選手はその後、10日を待たずに再昇格が可能だ。そのためには目に見える結果が必要となる。

 昨年は、一軍に呼ばれないなかでも腐らずに1年間二軍で必死に技術を磨いた。ようやく巡ってきたチャンス。「一軍では、いいところを見せようと思ったら力が入る。それではダメ」と反省し、「二軍でやっていることを一軍で出せるようにやっていきたい」とファームで取り組んだ成果を発揮できるか。混パ上位戦線への生き残りをかけたサバイバルが続くなか、香月の新たな挑戦にも注目したい。

取材・文=岩下雄太

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