ドラフト1位ルーキーが躍動
ベイスターズ期待のドラフト1位ルーキー・上茶谷大河が、横浜スタジアムで初勝利を挙げた。
ストレートを軸に初回から飛ばし、4回まで内野安打1本に抑える危なげないピッチング。5回は先頭の福留孝介に二塁打を許し、初めてのピンチを迎えるも、無失点に切り抜けた。すると、6回から8回まではパーフェクトピッチ。初完封をかけて9回のマウンドに上がるも、近本光司、糸原健斗に連打を許し、続く糸井嘉男に3ランを被弾。続く大山悠輔にセカンド内野安打を打たれ、無念の降板となった。
結局、上茶谷は8回0/3を投げて、113球、被安打6、与四球1、奪三振2という内容だったが、8回までは被安打2と、圧巻のピッチングだった。
初めての“アイラブ・ヨコハマ“
ヒーローインタビューでは、打のヒーロー、ホセ・ロペスに「9回まで投げて欲しかった」と小突かれ、「悔しかった」と苦笑いするシーンも。ファンの大声援には「一球一球にアウトを取ったような声援で投げやすかった」と感謝し、目標は「二桁勝利」と宣言。ハマスタで最初の“アイラブ・ヨコハマ”でインタビューを締めた。
試合後、上茶谷はデビュー戦の神宮のヤクルト戦から「何かが合わない」と、違和感を感じていたことを明かし、「昨日のブルペンから感覚が戻って来ている」と感じていたという。「左手を引くタイミング」等、いろいろ試した結果、ストレートの球速も今日は148キロを計測するまでになっていた。
最終回に関しては、大学時代にも2回完封を逃している事が頭を過ぎったらしく「考えすぎた」と反省していた。しかし、ラミレス監督は「パーフェクトトゥデイ!両サイドのコントロール、スタミナ共にグッド。安定したピッチングだった」と称えた。
これでタイガース戦の連敗は「7」でストップ、さらに、2018年4月5日からこれまた7連敗中だったランディ・メッセンジャーに黒星を付けることにも成功。未だ最下位に沈むベイスターズだが、天敵を駆逐したスーパールーキーの快投が、快進撃の号砲になるかもしれない。
取材・文=萩原孝弘