ニュース 2019.06.24. 11:30

米球界から逆輸入! 日米が注目する“カーター・スチュワート”の新たな挑戦

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昨年の米ドラフトでブレーブスから1巡目指名を受けたカーター・スチュワート・ジュニア(左から2人目)

アメリカ人も驚愕の記録


 今週は、ソフトバンクに入った外国人ピッチャーについて、お話をしていきたいと思います。

 ソフトバンクに《カーター・スチュワート》という若いピッチャーが入団しました。1999年11月2日生まれ、フロリダ州の出身で、高校3年の時に、61回2/3を投げて、防御率が「0.91」、奪三振が「128」という、アメリカ人もびっくりするような記録を出しました。

 日本でいうところの大船渡の佐々木のような感じだったんですかね。アメリカのスカウトが2018年の6月、一斉に注目しました。アメリカでは、6月が卒業式などが行われる月なので、ドラフトも6月にあります。

 この2018年6月のドラフトで、アトランタ・ブレーブスから1位指名され、全指名選手の中では全体の8位。MLBは30球団あって、1位指名は30人いるんですが、その中で全体の8位。入団に向けて交渉していきましたが、なかなか交渉が進まない。契約金に関しても合意に至らない。

 だいたい新人の契約金には上限がありますから、そこでもめる訳がないんですが、なかなか合意の発表がない。理由は、最後のメディカルチェックで、右手首の不安が発生した。という事で、アトランタ・ブレーブスは、《金の卵》といわれたスチュワートと、契約することを止めました。


将来はエースに!?


 スチュワートの話だと、右手首が悪いのは、子供の時に転んだからであって、今は全く影響がない。150キロだって、160キロだって、速いボールを投げれるじゃないか、いっぱい三振をとっているじゃないか!となったのですが、ブレーブスも高いお金を出すわけですから、「ん~」という事で、契約をしなかった。

 スチュワートは「仕方ない」という事で、プロをあきらめて、東フロリダ短期大学に入学して、そこで野球を続けてきたんですね。で、そういう噂をソフトバンクが嗅ぎつけて、今年のドラフトが始まる前に、いち早くアメリカに行って交渉しました。

 アメリカのプロを経験しないで、日本のプロ野球に入ってくるのは、今回が初めてですが、これは両国の野球協約上も、問題がないという事で、スムーズに収まって、この間、記者会見をしたという事になります。

 アメリカサイドは、何年間か日本でやらせて、日本がどういう風に、このピッチャーを作るか、本当に右の手首の故障がないのか、などをじっと見る訳で、日本だけではなくて、アメリカからも注目を集めています。

 なにしろ、160キロのスピードが出る事、右ピッチャーで、198センチ、91キロと大きなピッチャーなんですが、非常に大きなカーブがあるそうです。速い球と大きなカーブがあればなんとかなりますから、右の手首がなんともなければ、将来はソフトバンクのエースになるのではないかと期待されています。


気になる契約内容は…


 ソフトバンクは6年契約をしました。その契約中は、ポスティングシステムを使ってアメリカに帰ることもダメ。6年間はトレードもしないという要綱もいれまして、6年間で年俸6億8200万円、新人では破格ですが、さらに細かいボーナス、例えば10勝したらいくらとか、その出来高払いも入れると、6年で13億2000万円という契約を結びました。

 背番号は2番。アメリカではよくありますが、日本では、ピッチャーが2番をつけるのは珍しいですね。

 スチュワート側から見ると、結構な冒険をしたと思うんです。なんでこういう冒険をしたのかというと、大谷をはじめ、菊池雄星、そしてこれまでメジャーでプレーした日本人投手を見て、日本のピッチャーの育成力に、6年間任せてみれば、どうにかなるのではないかと。

 そして、元巨人のマイコラスの成功例、テキサス・レンジャースでダメで、巨人に勉強に来て、見事よみがえって、いまカージナルスのエースになっている、そんな姿をみて、スチュワート本人、そして周りの人々が信用して今回の入団に至ったそうです。

 さあ、これからどうなるか、これでスチュワートが看板通りに育ったら大変ですね。大谷、前田、田中など、日本の投手の育成計画に安心し、マイコラスの日本での成長という実績もある。あとは、年々シビアになるMLBのドラフトへの当てつけもあったと思いますが、いずれにしてもどうなるのか、見ものですね。

 スポーツ評論家の鷲田康さんが、サンスポにこんな記事を書いています。

《メジャーの高卒ルーキーは、とにかく3,4年間は練習に明け暮れなければならない。日本では、力があれば、すぐに一軍のゲームに出られるし、早い段階から高いレベルの経験ができる。ただし、高いレベルの経験ができるという言い方はいいのだけれど、それによって故障のリスクも負わなければならない。その辺をどうするのか。それから、育成力に定評のあるソフトバンクが、このルーキーを射止めたのは、彼らがソフトバンクの育成力を、日本の球団の中でも相当、評価しているのではないか。もしこれが成功して、日本経由のアメリカ人メジャーリーガーが誕生すれば、メジャーにとっても、新しい道が開けてくるのではないかと。いろいろ良いことは考えられるが、大金で獲得した投手だし、これからがどうなるか楽しみだ。》

これは、鷲田さんの考えですが、これは鷲田さんだけでなくて、私たちも非常に興味がある話題ですね。

(ニッポン放送ショウアップナイター)
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