甲斐野央
ソフトバンクから人的補償で西武に移籍した甲斐野央(C)KyodoNews

◆ 6月に入り3投手が登録抹消

 昨今、ペナントレースを勝ち抜くために「勝ちパターン」の確立は非常に重要な意味を持っている。とりわけ試合の最後を締める守護神の存在は欠かせないものだ。しかし、交流戦期間に入ってからパ・リーグではその守護神の離脱が相次いでいる。

 6月11日には、日本ハムの秋吉亮が右足の肉離れで登録を抹消された。全治まで約1カ月半と診断されており、前半戦の復帰は絶望的な状況だ。昨シーズンオフにヤクルトから移籍し、中継ぎ登板を経て守護神に。ここまで26試合に登板し、0勝2敗12セーブ、5ホールド、防御率1.69と役割を果たしていただけに栗山英樹監督も頭が痛い。

 日本一3連覇を狙うソフトバンクの守護神である森唯斗も、右肩の違和感で6月16日に登録を抹消された。昨シーズン、サファテの代役として抜擢され37セーブをあげてタイトルを獲得。今シーズンも開幕から安定した投球を見せていたが、まさかの離脱となってしまった。

 また、オリックスの増井浩俊も6月17日に抹消。今シーズンの増井は27試合で1勝1敗、18セーブ、3ホールドという成績を残しているものの、防御率が5点台とピリッとしなかった。交流戦に入ってから4試合で2度のセーブ失敗があり、再調整となっている。

◆ 代役は経験者から新人まで

 日本ハム、ソフトバンク、オリックスの3球団は、ここから代役を立てシーズンを戦っていくことになる。ここ数日間の起用法を見ると、日本ハムは経験者の石川直也、ソフトバンクは将来の守護神と期待されるルーキーの甲斐野央、そしてオリックスはディクソンがその役割を任されることになりそうだ。

 甲斐野は6月20日のヤクルト戦で1回をピシャリと抑えて初セーブをマークしたが、6月18日のヤクルト戦では二死満塁と一打サヨナラのピンチをつくり、イニングの途中で降板する場面も見られた。ディクソンも初セーブをマークした19日の登板でピンチを背負っており、僅差のリードで迎える9回のマウンドは一朝一夕で務まるものではないことを印象付けた。甲斐野が「森さんはすごい」というコメントを残したことからも、それがよくわかる。

 一方で開幕から上位争いを演じている楽天は、守護神の松井裕樹が非常に安定している。昨シーズンは不振から中継ぎや先発への配置転換もあり、シーズンをまっとうできなかったが、今シーズンはここまでリーグ最多の23セーブを記録。防御率も1.41と相手打線を寄せ付けていない。チームの成績も現時点で首位に立つなど、その影響力は計り知れないものがある。

 また西武の増田達至も開幕後の配置転換で守護神に抜擢されると、ここまで12セーブ、防御率1.56と安定している。6月20日終了時点で見ると、パ・リーグは楽天、ソフトバンク、日本ハム、西武の4チームが貯金をつくっている。そのなかでソフトバンクと日本ハムの守護神が離脱したが、その影響は出てくるのだろうか!?

 今後の状況によっては、日替わりでの起用や、昨年の西武がヒースやマーティンを獲得したように、緊急補強を行うことも考えられる。上位4チームが3ゲーム差の中にひしめく近年稀に見る混戦模様のなか、守護神たちの果たす役割は大きい。

※数字は2019年6月19日終了時点

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ベースボールキング編集部

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