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昔は東西対抗だった!在りし日のオールスター【ショウアップナイターヒストリー】

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1999年のオールスター第1戦で表彰される(左から)優秀選手の巨人・上原、横浜・鈴木尚、MVPの巨人・松井、優秀選手のオリックス・イチロー、西武・松坂=西武ドーム

お祭りだけどお祭りじゃない!?


 今週は、昔のオールスターゲームのお話です。

 オールスターゲームになると「4月に、この間はじまったばかりなのに、もうオールスターだ」という、ゲーム的には、折り返し地点を過ぎているのですが、「もう折り返しで、後半に入ってしまう」ということで、勝っているチームは、ますます勝っていきたいし、前半調子が出なかったチームは、ファンも焦るし、みんなが焦るという、これからオールスターゲーム以後のプロ野球の空気というのは、前半ののんびりしたものから、また変わってきますので、非常に面白いですね。

 オールスターゲームが始まったのは、1951年です。2リーグになったのは、1950年でしたけれど、この1950年のセントラル・パシフィックリーグは、まだフランチャイズも決まっていないし、チーム全体が流動的だったので、1シーズンを終えてオールスターゲームをするような状態ではなかったんです。

 初めてオールスターゲームが行われたのは、2リーグに分かれてから2年目のこと。昭和でいうと26年、西暦では1951年ですね。それまではオールスターゲームの代わりに、東西対抗というのがあり、これがまたすごい人気で、阪神タイガースの主砲の藤村富美男さん、それからジャイアンツの川上哲治さん。これが東西の親分なんですが、このふたりが先頭に立って、東軍・西軍で、当時はオールスターゲーム以上に盛り上がっていたような感じがしました。

 その東西対抗から、2リーグになったことでオールスターゲームへと発展していくわけです。そのオールスターゲームの第1戦というのは、昭和26年、1951年の7月4日に甲子園球場で行われました。最初のオールスターといっても、選手にしてみれば、これはもうお祭りではない、真剣勝負になっちゃう。

 今はオールスターゲームといえば、お祭りのような感じですけれど、そうではなく、大変盛り上がった。

 この時には、阪神タイガースのメンバーが中心。大体ですね、(2リーグ制になる前年)昭和25年頃の東西対抗のメンバーをみると、セントラルリーグは、松竹・中日・巨人・大阪(現・阪神)・大洋・西日本・国鉄・広島。パリーグの方は、毎日・南海・大映・阪急・西鉄・東急・近鉄でした。これが少しづつ母体を変えて、今、申し上げた1951年のオールスターゲームの土台になる訳です。まあ、いずれにしても、全員が集まるというのは、お祭り好きの日本人には、大変面白かった。


昔の優秀選手賞は……


 その第1回目のオールスターゲームについては、あまり資料がないので分からないのですが、東西対抗時代は、実に賞品が面白かった。

 商品といっても、日本全体がまだ貧しい時代でしたから、昭和22年(1947年)の東西対抗で、東軍の大下弘さんが最優秀選手に選ばれた時の賞品が、自転車1台、普通の自転車です。それから、藤村富美男さんは、(資料に)手の込んだトロフィーと書いてあります(笑) 非常にごちゃごちゃしたトロフィー1つです。

 それから、昭和23年(1948年)には、またまた東軍の大下さんが最優秀選手になって、その時にもらったのが醤油樽と新巻鮭。東の方はジャイアンツの川上さんで、鮭とタオル。昭和24年(1949年)の千葉茂さんは子ブタ。千葉さんが子ブタをひいている写真がありまして、子ブタとトロフィーで、南海の一塁手だった飯田徳治さんが鮭でした。

 その位の賞品と選手が、試合翌日の新聞の一面に出ている。朝刊から一面に子ブタが載っているという、非常に面白い光景がありました。それでも、「プロ野球はいいなぁ」と言われていたのを覚えています。

 それから、昭和26年(1951年)第1回のオールスターゲーム。監督は、パ・リーグが南海の山本さん、セ・リーグが巨人の水原さんで、ピッチャーは、ざっと主な所を申し上げますと、セントラルリーグのピッチャーは、金田正一さん、杉下茂さん、大島信雄さん、藤本英雄さん、中尾碩志さんといった面々。野手は、川上哲治さん、小鶴誠さん、西沢道夫さん、千葉茂さん、こういったところですね。

 パシフィックリーグでは、ピッチャーが、川崎徳次さん、関根潤三さん、林義一さん、米川泰夫さん、荒巻淳さん。野手は、別当薫さん、大下弘さん、飯田徳治さん、木塚忠助さん、戸倉勝城さん、そして、土井垣武さん、蔭山和夫さん……皆さん、何人くらいお判りになりますかね? この当時は、この方たちがスターだったんです。

 今はもう、楽しいオールスターゲームになっていますけれど、過去にはオールスターゲームをきっかけに、選手が覚醒して優勝しちゃったこともありました。

 広島の赤ヘル軍団の山本・衣笠といった2人は、1試合でアベックホームランと、連続ホームランを放ち『赤ヘルブーム』となって、その勢いのままに優勝したり、江夏さんが9人全部三振とっちゃったと、江川さんは9人全部三振をとろうとして、8人までいったんだけど、9人目の大石さんに、ポコ~ンとトスバッティングされて、ダメになっちゃったとか、とにかく色々な話題があります。

 このオールスターを機会に、そういう話題を引っ張り出してみるのも、面白いのではないでしょうか。


(ニッポン放送ショウアップナイター)
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