「練習の時は良い球がいっていたのに……」
18日に横浜スタジアムで行われたDeNA-中日(10回戦)の試合前イベントに“King of HIP HOP”ことAK-69さんが登場。セレモニアルピッチを務め、自身の楽曲を登場曲に使用している主砲・筒香嘉智と対決した。
この日は5月14日に行われる予定だったイベント『BLUE☆LIGHT SERIES 2019』の振替で、AK-69さんはこれがハマスタ初登板。多くの現役プロ野球選手から支持を受けている日本のHIP HOP界を代表するアーティストであり、DeNAでも筒香だけでなく今永昇太や桑原将志といった選手が登場曲にAK-69さんの楽曲を使用している。
自身の楽曲が選手に支持を受けていることに喜びと感謝を語りつつ、いよいよマウンドへ。打席には筒香が向かい、ボールを受ける捕手には、中日時代に球界で最初にAK-69さんの楽曲を登場曲に採用したという“球界イチのファン”・谷繁元信氏が登場。球場は大きな期待に包まれた。
ところが、右腕から放たれたボールは左打席で構える筒香の遥か彼方、右バッターボックスの方向へと逸れる大暴投。これには「ブルペンで山崎康晃選手と練習している時は良い球がいっていたのに……」と本人もがっかり。「筒香選手に当ててはダメとの思いで右に逸れてしまった」と振り返ると、バッテリーを組んだ谷繁氏からは「本番に弱い」とチクリ。お互いに笑顔で悔しい一投を振り返った。
対戦した筒香とは乗っているクルマが同じという縁もあるといい、この日もクルマを見に行ったり、ネックレスの話などで親交を深めたとのこと。自身の楽曲が登場曲として用いられていることについては、「日本を背負っている選手に共鳴してもらっているということは、極まりない光栄」と喜びを語る。
さらに、この日はピッチングだけでなく、試合後イベントにもAK-69さんが登場。『BLUE☆LIGHT Celebration』と称されたライブイベントが行われ、筒香の登場曲でもある「Flying B」と、代表曲のひとつである「Divine Wind~KAMIKAZE~」を熱唱。あいにくの雨のなか、それもホームのDeNAファンにとっては残念な試合展開ではあったが、最後まで多くのファンがスタンドに残り、配られた“横浜ブルー”に光るタンバリンを手に大きな盛り上がりを見せた。
取材・文=萩原孝弘