○ フィリーズ 7 - 5 カブス ●
<現地時間8月15日 シチズンズバンク・パーク>
カブスのダルビッシュ有投手は現地時間15日(日本時間16日)、敵地で行われたフィリーズ戦に先発登板。7回を投げて被安打4、2死球、10奪三振で無失点という快投を見せたが、チームがまさかの逆転サヨナラ負けを喫して5勝目が消えた。
前回登板は1試合3被弾で敗戦投手となったダルビッシュだが、この日は立ち上がりから危なげない投球を披露。初回は死球で走者を出すも後続を斬って無失点でスタートを切ると、2回は三者凡退。3回には先頭にこの日はじめての安打を許すも、2つの三振を奪って無失点。快調な滑り出しをみせる。
しかし、中盤はピンチの連続。4回は先頭に二塁打を浴びていきなり得点圏に走者を背負うも、冷静に後続を打ち取ってピンチを脱出。5回にも一死から死球と安打で一・二塁と走者を2人背負ったが、女房役ビクトル・カラティニがけん制で一塁走者を刺すナイスアシストもあってここも無失点。6回も二死から二塁打を浴びてピンチを迎えたが、5番のジーン・セグラを3球で見逃し三振に斬ってホームは踏ませない。
そのまま7回も続投したダルビッシュは、2つの三振を奪って2回以来となる三者凡退。7回まで無失点に抑える好投を見せると、8回二死一塁で打席が回ってきたところで代打を告げられて交代。この時点でカブスは5-0とリードを保っており、ダルビッシュは5勝目の権利を持ってリリーフ陣に後を託した。
ところが、2番手のカイル・ライアンがピンチを招き、引き継いだローワン・ウィックがコリー・ディカーソンに適時打を浴びて1点を返されると、5-1で迎えた9回は一死から内野の守備が乱れて走者を出してしまい、そこからピンチが広がってブラッド・ミラーの適時打でもう1点。イニングをまたいだウィックがここで降板となると、バトンを受けたペドロ・ストロップもこの嫌な流れを止められず、適時打と死球で降板。5-3の一死満塁という場面で迎えるは天才ブライス・ハーパー。絶体絶命の場面で、カブスは今季途中加入で奮闘を見せている左腕のデレク・ホランドにすべてを託した。
ホランドは内角を強気に攻め、ファウル2つでかんたんに追い込むも、ボール・ボール・ファウルでカウントは2-2。勝負にいった6球目、95マイル(約153キロ)の速球は内角ややボール気味のゾーンに投じられるも、これをハーパーはフルスイング。球場が大歓声に包まれるなか、大飛球はライトスタンド上段に飛び込み、これが逆転サヨナラ満塁弾。カブスは5点のリードを守り切ることができず、まさかの9回1イニング6失点で5-7の大逆転負け。ダルビッシュの5勝目も消えた。