第29回 WBSC U-18 ベースボールワールドカップ
○ チャイニーズ・タイペイ 3 - 1 日本 ●<9月2日・オープニングラウンド>
韓国・機張(キジャン)で開催中の『第29回 WBSC U-18 ベースボールワールドカップ』も大会4日目に突入。日中の試合が雨天中止となるなか、侍ジャパン・U-18代表は、昨年のアジア選手権で完封負けを喫したチャイニーズ・タイペイと対戦したが、5回降雨コールドとなり、1-3で今大会初黒星を喫した。
大会を4連覇しているアメリカに快勝し、今大会唯一の全勝チームとなった日本だったが、昨年のアジア選手権で完封負けを喫し、今夏に楽天と育成契約を交わしたチャイニーズ・タイペイの先発・王彦程を攻めあぐねた。
雨天の立ち上がりを攻めて先制
先攻の日本は初回、先頭の「1番・中堅手」森敬斗(桐蔭学園/3年)が空振り三振に倒れるも、「2番・三塁手」武岡龍世(八戸学院光星/3年)がバットを振ることなくストレートの四球を選んで出塁。「3番・一塁手」韮澤雄也(花咲徳栄/3年)は左飛で二死一塁となったが、雨でぬかるんだグラウンド状況の中で武岡が盗塁で二塁を陥れ、「4番・指名打者」石川昂弥(東邦/3年)のレフト前ヒットでホームに生還した。
幸先よく先制した日本の先発は、前日のアメリカ戦で9回に登板し、三者三振に抑えた左腕の宮城大弥(興南/3年)。先頭打者を内野安打で出塁させたが、後続を捕邪飛、二ゴロ併殺に仕留め、上々の立ち上がりを見せる。2回も二死後に二塁打を打たれて得点圏に走者を置いたが、遊ゴロに抑えて事なきを得た。
足攻を受けて振り出しに
しかし3回裏、この回の先頭にヒットを打たれると、送りバントは阻止したものの、一死一塁からヒットエンドランを決められて一死一三塁のピンチに。ここでチャイニーズ・タイペイが足を使って揺さぶりをかけてくる。一塁走者が盗塁を仕掛けて一二塁間に挟まれている間に、三塁走者がホームへ。一塁手・韮澤は走者にタッチ後(リプレー検証でセーフに)、ホームに送球したが一瞬遅れてホームスチールが成立した。
試合を振り出しに戻された日本は、王彦程の攻略を試みるも、2回と3回は三者凡退。4回には初回にタイムリーを放った石川が二塁打で出塁したが、三盗を狙って牽制死となり、チャンスは潰えた。5回表は3つのレフトフライと、石川以外は王彦程に抑え込まれ、反撃の糸口をつかめないまま試合は経過した。
降雨コールドが成立
すると5回裏、この回の先頭を遊ゴロに仕留めたが、ワンバウンドの送球を捕球した一塁手の足が離れていたとの判定で無死一塁に。一死後、ピッチャー返しの打球を宮城が弾き、これを拾った遊撃手・熊田任洋(東邦/3年)が二塁へ送球するも、このボールがそれて一死二三塁と、ミスも絡んでピンチを広げてしまう。
その後、宮城が2番・陳志杰を見逃しの三振に抑えて二死までこぎつけたが、3番・羅ウィーチェに左翼越えの適時二塁打を放たれ、勝ち越しを許してしまった。さらに得点圏に走者を置いて迎えたピンチは、2番手の西純矢(創志学園/3年)がしっかりと抑えて6回表へというところで雨足が強まり、試合は中断。大会レギュレーションに則り60分以上の中断時間を経て、状況の改善が見込めないことに加え、選手の安全を最優した結果、降雨コールドが成立した。
この結果、日本とチャイニーズ・タイペイが3勝1敗で並ぶことに。日本の投手陣は、先発の宮城が90球を投げており、あすのパナマ戦には登板できない。日本はあすのパナマ戦に勝利すれば、スーパーラウンド進出が決まる状況となった。
▼ 日本代表のスタメン
(中)森
(三)武岡
(一)韮澤
(指)石川
(左)遠藤
(遊)熊田
(二)坂下
(右)横山
(捕)山瀬
P. 宮城(4.2回)-西(0.1回)
チャイニーズ・タイペイ 3 - 1 日本
日|100 00|1
チ|001 02|3
※5回降雨コールド