2019.09.02 18:15 | ||||
千葉ロッテマリーンズ | 2 | 終了 | 2 | オリックス・バファローズ |
ZOZOマリン |
チェン、中村稔が好リリーフ
ロッテのチェン・グァンユウからロングリリーフの心得を教わった中村稔弥と、中村稔にロングリリーフの心得を教えたチェンが2日のオリックス戦、揃って登板した。
中村稔のプロ初登板・初先発となった6月17日の中日戦で、中村稔が先発し、あとを受けてチェンが登板したことがあったが、中村がリリーフ要員で再昇格してからは2人が同じ日に投げるのは初めてのことだった。
2-2の延長11回からマウンドに上がった中村稔は、一死走者なしから吉田正尚に四球を与えたが、後続を打ち取り無失点に抑えた。2-2の延長12回からはチェンが登板し、1回を三者凡退に抑える好リリーフを見せた。試合は投手陣が奮闘したこともあり2-2で引き分けた。
チェン、中村稔は「かわいい後輩」
中村稔はチェンから「テンポよく投げることを教わりました」と話していたが、そのきっかけについてチェンに聞くと「中村から聞かれたので、教えたよ。僕も田中靖さんに教えてもらいました」とチェンは田中靖からロングリリーフについて教わり、先輩から学んだことを後輩の中村稔に教えたという。
チェンによると「ピッチャー同士はみんな仲が良い。質問したら、教えてくれる」と投手陣の雰囲気はかなり良く、気になったことは聞き合う環境があるようだ。
ただチェンの場合、中村稔と同じサウスポーで、リリーフの枠を争うライバル。教えて後輩が活躍すれば、自分の居場所を奪われてしまう可能性もある。それでもチェンは「チームのため。僕は(今年)1回(ファームに)落ちたこともあるし、彼がいるから助けてもらっている。(中村が活躍することは)僕も嬉しいよ」と素直に中村稔の活躍を喜んでいる。
ちなみに、チェンと中村稔は「ロッカーも隣同士。だいたい野球の話が多いね。(中村は)寮生1年目だから、二軍のときの練習がキツかったとか教えてもらったよ。かわいい後輩だね」と自然と野球談義に花を咲かせることが多いそうだ。
ロッテ移籍5年目の今季、ここまでシーズン自己最多の37試合に登板するチェン。疲労も気になるところだが、「体は全然大丈夫」と体調面での不安はない。残り18試合、中村をはじめリリーフ陣が一丸となって、クライマックスシリーズ出場権を勝ち取るため、全力で腕を振っていく。
取材・文=岩下雄太