◆ 今季4本目の満塁本塁打
西武の中村剛也は6日、敵地で行われている楽天戦に「4番・指名打者」で先発出場。3回の第2打席で楽天先発の弓削隼人から第28号の満塁本塁打を放ち、自身が持っている通算満塁本塁打の歴代最多記録を「20」に更新した。
この試合前の時点で満塁時の打率が.516(31-16)、45打点を稼ぐという驚異の満塁男ぶりを発揮していた中村。そもそも満塁で打席が回ってくることの多さも驚きだが、そのチャンスがこの日もやってくる。
2点を追う3回、西武は源田壮亮に犠飛が飛び出して1点を返し、なおも二死一・二塁から森友哉の安打で満塁に。ここで打席に入った中村は、2ボールから投じられた118キロのカーブを見事に捉えると、打球はレフトスタンドの最前列に飛び込んだ。
ひと振りで試合をひっくり返すグランドスラムは、プロ18年目にして通算20本目となる満塁本塁打。自身が持つ通算満塁本塁打の記録を更新する、今季4本目の一撃だった。
NPBの歴史上でも屈指の“満塁男”となった中村剛也が次に狙うのは、『通算』ではなく『シーズン』の記録になってくる。満塁本塁打のシーズン記録と言うと、1950年に西沢道夫(中日)が記録している5本。残り20試合を切ったシーズンの中でこの記録に追いつき、追い抜くことができるか。今後も“満塁の中村”から目が離せない。
◆ 満塁本塁打にまつわる記録
▼ 満塁本塁打・通算記録
20本 中村剛也
15本 王 貞治
14本 藤井康雄
14本 中村紀洋
▼ 満塁本塁打・シーズン記録
5本 西沢道夫(中日/1950)
4本 門田博光(南海/1983)
4本 ブーマー(阪急/1987)
4本 バークレオ(西武/1988)
4本 今岡 誠(阪神/2005)
4本 ウッズ(中日/2006)
4本 中村剛也(西武/2015)
4本 中村剛也(西武/2019)