ニュース 2019.09.30. 11:30

巨人の5年ぶりリーグ制覇の功労者たち

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5年ぶり37度目のセ・リーグ優勝を決め、胴上げされる巨人・原辰徳監督=21日、横浜スタジアム(C)KyodoNews

苦しんだ末に手にしたペナント


 やっと巨人の優勝が決まりました。あれだけ人に気をもませて。何より監督が大変だと思うのですが、最後はよく優勝まで辿り着けたと思います。本当におめでとうございます。

 今週は、その巨人の今シーズンを振り返ってみたいと思います。

 とにかく、苦しい苦しいペナントレース。とはいえ、あれだけゲーム差があったり、あれだけ優位に立ったりして、それでも苦しんだというのは、巨人自身のせいだったかもしれません。

 今年は、選手が自信を持ってペナントレースに入ったはずなんですけど、連勝して「あぁ、これが巨人だな」と思っていると、バタバタ連敗したり、一体どうなっているんだと。アップダウンの繰り返しで、最後は巨人が勝ったわけです。


山あり谷ありのシーズン


 原監督は『前半を振り返ってみると、連敗したり、連勝したり、良い面と悪い面が一杯あった。後半になっても、良い面と悪い面を潜り抜けて我々はここまできた。だから、残りの30試合も、良い面も悪い面もいっぱいあると思う。良い面については、心配する事はないけれど、連敗など苦しい面については、前半で、同じような苦しい事を経験した分だけ、何かを気持ちとして持っていると思うので、それが役立つと思う。』というようなことを言っていたのですが、結局、同じようなペナントレースを繰り返してしまった感じで、原監督も苦労した事だと思います。

 特に投手力。菅野投手が前半は良くて、今年も最優秀投手、最高勝率、最高勝利といったタイトルを獲るかな? という感じで投げていましたが、5月21日に「ちょっと腰がおかしい」と言って登録を抹消されました。その後も7月10日に抹消され、8月5日に抹消され、という事で、菅野投手が順調ではなかった。

 腰が痛いとは言いながら、あれだけ投げられるんですから、たいした腰痛ではないのだろうと、私たちも高をくくっていたのですが、9月15日の阪神戦に先発して、ここで立ち直ってCSから日本シリーズへ入るのかなと思ったらとんでもない、この試合もダメで登録抹消。今シーズンのリーグ戦で、菅野投手がマウンドに上がることはありませんでした。

 なんで菅野投手がこうなったのか。というのが大問題で、私は菅野投手の投球フォームの崩れ、これが大きな原因だと思っています。

 例えば、セットポジションに入ります。大体、普通の投手というのは、グラブとボールを合わせる時に、おへその辺りで合わせます。体の中心線。菅野投手の場合は、このグラブとボールを合わせる位置が、腰の位置に変わってきたんです。

 右の腰に回り込むようにして合わせる、そこから投げ込む。菅野投手としては、「そこから突っ込んじゃいけないので、できるだけ後ろにボールを置いておこ。」というような考えだったかも知れませんが、それによって、全部体が開いてしまって、ウエイトが前に行ってしまう。

 ですから、9月15日の阪神戦、投げ終わった後のスローVTRを見ると、まるで鳥が羽ばたくように、両手をバタバタするようなフォームでした。菅野投手というのは、フィニッシュが綺麗な投手なんです。《右手から離れたボールが、綺麗にアウトローのストライクゾーンにいく》というような右手の振りをするピッチャーなんです。これはもう、本人がVTRを見ればわかると思うのですが、どこからその崩れがきたのか。

 腰が痛いというのが原因だったにせよ、腰が痛ければあんなに投げられないと思います。一応、日本シリーズとかありますけれど、今年のペナントレースは終わったので、これからゆっくり検討して、来年以降に備えてほしいですね。


菅野依存からの脱却へ


 それから後の投手ですが、菅野投手に頼り切っていた。でも、山口投手は良くやりましたね。ボールは速いし、フォークボールは良く落ちる。カーブは大きいし、三振をいっぱいとる。6回、7回あたりが課題でしたが、今年は菅野投手の穴を助けて良くやりましたね。山口投手が、1年を通して活躍したという事は、彼にとって非常に財産になると思います。

 あとはメルセデス投手。なんだかんだ言われて、後半はだんだん打たれましたが、前半の活躍は見事で、6月、7月、8月と、ずっと勝ちをあげていきました。それから、ルーキーの高橋投手が、なんとかローテーションに残れたという事は大きい。1年、ローテーションの中にいたという事は、非常に大きいと思います。

 桜井投手も、カーブを覚え、コントロールも少し良くなって、結構頑張りました。来期以降、これから投手として何をプラスしていくのか――。できたら速いスライダーとかね。でもコントロールが良いという事は、非常に頼りになる。山口投手、メルセデス投手、高橋投手、桜井投手、そして菅野投手も頑張ったと思いますが、原監督を毎日見ていると、この投手を使うという事、これで凄い苦労をしましたね。高木投手と田口投手はどうでしょう、年俸大幅アップじゃないですか。

 私が印象的な投球を持たのが、6月21日交流戦・ソフトバンク戦。巨人が、3対8で負けている一方的な展開だったのですが、4人目で、今季初登板のベテランの大竹投手が出てきた。この大竹投手は、シーズンオフにラーメンを食べ過ぎて太っちゃって、次の年まるっきりダメだったとか、そんな呑気な所があるんです。でも、その4人目の大竹投手だけがピシッと抑えた。ほんと、見違えました。

 「これ、大竹だよな。大竹良くなったな」って思ったのですが、それは原監督気が付きますよね。で、そのあと原監督は、大竹投手を重用した訳です。で、大竹投手も、見事に期待に応えまして、リリーフ投手としての自分の地位をしっかり確立した訳です。


結果を残した中軸


 打線の方は、やっぱり丸選手をFAで獲った事が大きかった。あんな打者をFAで獲るなんて、宝くじが当たったようなものですから、そりゃぁデカい。坂本選手が、足の張りなど、後半大分苦しかったようですが、よくホームランを打ちましたね。おそらく、MVPは坂本選手でしょうね。

 岡本選手も前半はダメでしたが、でも彼も一生懸命頑張って、4番バッターとして、最低限の仕事をしたと思います。あとは亀井選手、よくやりました。阿部選手も、腐らず、出てくれば打ちましたし、なんだかんだ、3割くらい打っています。

 それからゲレーロ選手。彼は打てないと監督に冷たい目で見られてね、お前なんかファームに行ってこいって、何カ月間か落とされて、誰もいないからゲレーロ選手を上げろって、上げたらホームランを打つという事が何度かありましたが、終盤の彼の活躍は見事でした。

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