◆ 「“日本一”に向かって戦う」
DeNAは4日、横浜市内であすから開幕するクライマックスシリーズに向けた前日会見を開催。アレックス・ラミレス監督と主将の筒香嘉智が意気込みを語った。
球団史上初めて、本拠地・横浜スタジアムで戦うクライマックスシリーズへ…。指揮官はまず「明日からベストを尽くして、皆さんの夢でもある“日本一”に向かって戦う」と宣誓。観客のいないハマスタで紅白戦をした際に、「改めてファンの存在の大きさを感じた」と明かした筒香も、「ファンの方々が熱くなれるような試合を」と力強く宣言した。
気になる対戦相手は、シーズンを通して8勝16敗1分けと大きく負け越した阪神に決定。それでも、ラミレス監督と筒香はともに「レギュラーシーズンとポストシーズンは別物」と強調。苦手意識などはまるで感じさせない。
◆ 初戦は石田健大に託す
また、ラミレス監督は初戦の先発について「石田」と明言。「横浜ではベストのピッチャー。年間を通じて、横浜スタジアムで一番安定したピッチング内容だった。41イニングで3勝0敗(5ホールド)、防御率も被打率も2割以下」とハマスタでの強さを強調し、抜擢に至った経緯を説明した。
その石田は2日前の練習試合で2イニングを投球。そのため、「長いイニングは考えていないのか?」という質問も飛んだが、それは「石田のコンディション次第」。つづけて、「1イニング、1イニングを投げた結果、4~5イニングくらいいってくれれば」という期待を寄せている。
加えて、ファーストステージのキーマンには、「高いプライド、強い気持ちを持つ筒香」と、隣に座るキャプテンを指名。キーワードは「プライド」を掲げ、「我々はホームでは圧倒的に強いベストのチーム」と終始強気の姿勢を貫き、初戦を迎える心境を力強く語った。
念願だった横浜でのクライマックスシリーズ。筒香も「ハマスタで出来ることはこの上ない喜び」と語っているように、まずはホームで巨人への挑戦権を確保したいところ。
その先に見据えるのは日本シリーズ、そして21年ぶりの日本一…。指揮官が最終戦セレモニーで宣言した「必ずここに帰ってくる」を達成するための戦いが、あすから幕を開ける。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)