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高卒1年目にファームで6勝を挙げたロッテ・古谷「充実した1年」

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ロッテの古谷拓郎【撮影日=2019年10月2日】

ファームで実戦経験


 「こんなに投げられるとは思わなかったですし、イニングを含めてたくさん試合経験を積ませていただきました。充実した1年になったと思います」。

 高卒1年目のロッテ・古谷拓郎は、ファームで6勝をマークした。近年のロッテの高卒新人投手は、基本的に1年目は体づくりを中心に行い、夏場以降に二軍戦でデビューを飾り、10月のフェニックスリーグで実戦経験を積むことが多かった。

 今年の高卒新人も同じ流れで育成してくのか小野晋吾二軍投手コーチに質問すると、「(実戦登板が)前倒しになる可能性もあるけど、まずはプロの体になってもらわないといけない。プロの体作りがメインになってくると思う」と2月26日の取材の段階では、種市篤暉、島孝明らの新人時代と同じようにじっくりとプロの体を作っていく予定だった。

 3月に入ってから古谷と同じ高卒新人の土居豪人は先輩の成田翔、原嵩、種市、島、森らの新人時代と同じように、投手陣の全体練習が終わった後もグラウンドでランニングやダッシュなどで体作りに励んだ。しかし4月16日に行われたセガサミーとの二軍練習試合の試合前練習では、他の投手陣と同じようなタイミングで練習を切り上げた。

 小野コーチは4月16日の取材で「プロの体作りにも慣れてきたし、暖かくなってきた。11日にシート打撃を投げて、そのときの状態も良かった。ゲームに入ってどういう流れなのかを確認してもらいます」と話し、古谷は翌17日のオールフロンティアとの練習試合で実戦デビューを飾った。

 その後、古谷は5月5日の巨人との二軍戦で二軍の公式戦初マウンドを飾ると、同月11日のヤクルトとの二軍戦でプロ初勝利を手にした。6月12日の楽天との二軍戦で初めて先発登板し、最初の3試合は60球前後で交代していたが、7月8日の日本ハムとの二軍戦では86球を投げた。

 8月以降はファームでも先発の一員として投げ、9月5日の楽天との二軍戦では初めて中6日で先発。9月15日の西武では敗戦投手になったが、プロ入り後自己最長の7回を投げた。シーズン最後の登板となった9月24日のヤクルト戦は4回2/3でマウンドを降りたが、プロ入り後最高の102球を投げた。

 最終的にプロ1年目は、ファームで13試合に投げて、6勝4敗、防御率5.04という成績だった。

 6勝という数字に古谷は「勝ちの数は実際に、運とかもありますよね。自分が悪くても野手が打ってくれたら、勝ちがつくこともある。勝てたことは、結果的に5イニング投げられているから、勝ち投手の権利を得られている。先発として繋がっていくと思う」と自己評価しながらも、「そこはよかったと思いますけど、勝ちより、防御率などをピッチャーは評価すると思う。そこは勝ち数にこだわりすぎないようにしていきたいと思います」と5.04という防御率に納得がいかなかった。

古谷が挙げた課題点


 走者がいないときもセットポジションで投げていたが、9月15日の西武戦ではノーワインドアップで投げるなど、夏場以降は試行錯誤していた。

 シーズンを終えて古谷は「やっぱり今は強いボールを投げるというのが一番の課題」と自身を分析。

 古谷は「わかっていても真っ直ぐを、投げないといけない場面があると思う。そういう場面でしっかり、低めにいい球が集められれば、変化球で空振りが取れると思う。シーズン最終戦の登板で、フォークを低めに投げても振ってくれない場面が多かった。そこは真っ直ぐの高さが甘いというので、低めに見切られてしまうというのが課題。そこをしっかり変化球で空振りを取るための真っ直ぐを磨いていきたいと思います」とフェニックスリーグ、秋季キャンプに向けたテーマを掲げた。

 なぜ、強いストレート、まっすぐを磨く必要と感じたのかーー。

 「一軍から落ちてきた選手とかに、いろいろと話を聞いて、一軍と二軍の違いを聞いた感じだと、変化球だと逃げられないとおっしゃっていました。まっすぐの強さ、キレ、そういうところをしっかり磨いていきたいと思います」。先輩たちの話を聞いて、一軍の舞台で投げるために、“ストレート”の強化をしていくと決意した。

 17日のドラフト会議でロッテは、ドラフトの目玉で最速163キロ右腕の佐々木朗希投手(大船渡)を4球団競合の末に、井口監督がくじを引き当て、交渉権を獲得。同4位の横山陸人投手(専大松戸)は、古谷と同じ千葉県の高校出身だ。来季2年目を迎える古谷は、このシーズンオフに課題点を克服し、来年は一軍のマウンドを経験したいところだ。

取材・文=岩下雄太
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